京都精華大学はデザイン学部に「イラスト学科」を開設すると発表した。現在のビジュアルデザイン学科イラストレーションコースを2倍の規模に拡張し、収容定員64名の「イラスト学科」に名称を変更する。この新たな学科の開設は2013年4月からとなる。

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同学科のカリキュラムは、「描く」ことと「伝える」ことをベースとしている。多様なメディアでの展開を前提に設定され、活躍のフィールドを問わず広く社会に向けて自分自身をプレゼンテーションできるクリエーター、ひいては国際的に活躍する人材の育成を目指していくという。

1・2年次は手で「描く」ことを中心とする共通の基本科目で基本的な画力、構成力、想像力を身につけ、感受性やセンスを磨く。また、日本画やテンペラなどの伝統的な技法から、版画や写真、コンピュータの基本的なスキルまで、表現の可能性について広範囲に体得する。

3年次からは各自の将来を視野に入れ、ふたつのコースからいずれかを選択。手で「描く」ことをベースにした表現を追求し、プロのイラストレーターや絵本作家などを目指す「イラスト&ブックス」コース、あるいは手で「描く」ことから展開して、写真やコラージュ、デジタル加工なども駆使し、ビジュアルアーティストやデザイナーを目指す「アート&デザイン」コースのどちらかを専攻する。また、希望進路や志向性に合わせてカリキュラムをアレンジできるよう、多彩な学科共通選択科目も用意されている。

就任予定の教員には、イラストレーターのスージー甘金や大高郁子、北村ケンジ、ケッソクヒデキらの名が挙がっている。そのほかにも絵本作家の荒井良二、銅版画家の山本容子、編集者の小野明、美術作家の角田純と山口義順、アートディレクターの川添貴、グラフィックデザイナーの中村光宏と岸本敬子といった実績ある講師陣が控えている。