GLOBALFOUNDRIES(GF)は4月27日、ニューヨーク州サラトガ郡にあるFab 8の20nmラインにThrough-Silicon Vias(TSV)対応の製造設備を追加したと発表した。

先端ノードでは、従来のトランジスタ・レベルでのスケーリングに代わる技術として、3次元積層技術の採用が重要性を増すと言われている。しかし、新しいパッケージ技術が導入されることに伴い、チップとパッケージ間の相互作用の複雑さが増大し、ファウンドリおよびパートナーにとって最先端デザインの広範囲な要求条件を満たす技術を提供することが困難になりつつあった。

TSVは、基本的にはシリコンを垂直方向にエッチングし、銅配線する技術で、積層した集積回路間の信号伝達を可能にする。例えば、アプリケーション・プロセッサ・チップの上にメモリ・チップを積層することにより、メモリのバンド幅(動作速度)を飛躍的に高めると同時に消費電力を大幅に低減することが可能で、スマートフォンやタブレット端末のような次世代モバイル・デバイスの高度な要求条件を満たすことができる。

同ラインでは32/28nmプロセスおよび次世代プロセスの開発に注力しており、現在は20nmプロセスの開発が進められている。TSV技術を用いた製品は、2012年第3四半期より製造を開始する計画。