コミック原作の映画化が相次ぐ最近の日本映画界。お気に入りの作品が実写やアニメになって複雑な思いを抱いたことのある人は少なくないはず。一方で、オリジナルを知らずに映画を観たら意外におもしろくて、原作を読みあさってしまったという人もいるのでは? そこで、ここではマイナビニュース読者へのアンケート結果をもとに「鑑賞後に原作コミックが読みたくなる映画」をセレクトして紹介していきましょう。

●のだめ強し! あの人気コミックも上位にランクイン

 数多いコミック原作映画のなかでも人気が高かったのが、読者から12.1%と高い支持を得た『のだめカンタービレ』シリーズ。上野樹里演じる“のだめ”と、玉木宏の“千秋さま”は、まさに“はまり役”という言葉がぴったり。原作に盛り込まれているギャグ漫画風のシーンをそのまま映像化したような演出もユニークでした。読者からも「実写版がおもしろかったから」(30歳/男性/金属・鉄鋼・化学/営業職)、「映画の完成度も高いし、漫画の世界観もあまり崩れていないように思うので原作も楽しめそうだった」(22歳/女性/その他/その他)などの声が多く寄せられていました。演奏シーンのリアルさも見事でしたよね。ドラマや映画が大ヒットしたのもうなずけます。

 のだめに負けじと続いたのが11.1%の票を集めた『花より男子』。過去に何度か実写化されていますが、読者から人気だったのはやはり井上真央、松本潤、小栗旬、松田翔太、阿部力というホットな顔ぶれがそろったバージョン。「大好きで何度も観たので、原作にもチャレンジしたくなった」(26歳/女性/ソフトウェア/技術職)、「映画がよかったので、原作はどんな感じなのか知りたくなった」(25歳/女性/学校・教育関連/その他)というコメントも納得ですね。なかには「もともと原作のファンだったけれど、実写にはまって、また原作を読みたくなった」(25歳/女性/商社・卸/事務系専門職)というコアなファンも。

 女性ファンが圧倒多数の前2作とは異なり男性読者からも支持が高かったのが、8.5%の票を集めた『20世紀少年』シリーズ。映画版は原作とストーリー展開が違うため、「映画の方でかなりはまったので、ストーリーが少し違う原作も気になった」(30歳/男性/学校・教育関連/専門職)という声が多く寄せられていました。なかには「映画がよくわからないままに終わったから」(23歳/女性/情報・IT/技術職)というコメントもあり、映画オリジナルの結末は賛否が分かれるようです。

●アニメ映画化された作品にも人気が集まる

 0.1%という僅差で『20世紀少年』シリーズの後に続いたのが、テレビアニメや劇場版アニメがたびたび制作されている『鋼の錬金術師』。読者の8.4%から支持を集めました。「思った以上に世界観が面白かったので」(28歳/男性/印刷・紙パルプ/事務系専門職)、「世界観がしっかりしているから」(25歳/女性/情報・IT/技術職)など、独特の作品世界に興味を抱いて原作にもはまったという人が多いようです。確かに哲学的な内容は大人でも読み応えがありますよね。

 アニメ化された作品といえば、読者から7.7%の票を集めた『けいおん!』も忘れてはならないでしょう。関連商品が数多く発売され、ちょっとした社会現象になりました。読者からも「あれだけ人気だとやはり気になる」(29歳/男性/学校・教育関連/事務系専門職)という声が多く寄せられており、話題性からアニメ映画を観て原作にもはまったという人が少なくないようです。なお、原作は4コマ漫画のスタイルでストーリーが進んでいきますが、その“間”を「想像力を働かせて楽しみたかった」(29歳/女性/生保・損保/事務系専門職)というコメントもありました。

 このほか、「映画では描かれていないストーリーも知りたいと思ったから」(22歳/女性/その他/その他)などの理由で7.5%の支持を得た『ライアーゲーム』シリーズや、7.4%の票を獲得した『金田一少年の事件簿』、6.9%から支持された『デスノート』など、ドラマや映画でヒットしたタイトルが人気を集めていました。ストーリー展開のおもしろさやキャラクターの魅力が高い作品ほど、原作を読みたくなる傾向にあるようですね。

文●山口優

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