米国の非営利団体「Pew Internet&American Life Project」が最新のインターネット利用動向報告書を発表した。これによると、成人の5人に1人がインターネットにアクセスしていない一方で、ネット利用者の利用目的は多様化し、今回、携帯電話の普及率は88%と最高レベルに達したという。

同調査は2011年7月末から8月末までの1ヵ月間、米国の18歳以上の成人約2,260人を対象に実施したもの。

インターネットを利用する成人の比率は78%――米国では、成人の5人に1人がインターネットにアクセスしていないことが明らかになった。インターネットを利用しない人の属性としては、高齢者、スペイン語を母国語とする人、高等教育を受けていない人、世帯の年収が3万ドル(約242万円)以下などが目立ったという。

インターネットを使わない理由としては、「インターネットに関心がない」「コンピュータを持っていない」「高価」「技術がわからない」「時間の無駄」、などが多く挙がっている。

インターネットの用途としては、「電子メール」と「検索」が共に90%以上の回答率となっており、ソーシャルネットワークサイトへのアクセスは65%が利用目的に挙げ、オンラインバンキングの61%を上回った。30歳以下では、ソーシャルネットワークの利用の比率は87%に増えている。

今回の調査での最大のトレンドとされているのが「モバイル」だ。今回、携帯電話の普及率は88%と最高レベルに達した。これらのうち、スマートフォンの所有者は46%となっている。タブレットとeBookリーダーも急カーブで上昇しており、共に19%となっている。ノートPCは微増を続けて57%となったが、デスクトップは緩やかに減少、2006年の68%から2011年は55%となった。