福岡市は9日、福岡市高速鉄道3号線(天神南~博多間)の第一種鉄道事業許可申請を行った。地下鉄七隈線延伸の早期着工に向け、鉄道事業の経営に必要な手続きとして行われたもので、開業予定は2020(平成32)年度。

福岡市地下鉄七隈線は、天神南駅から博多駅(写真)までの延伸を計画している

地下鉄七隈線は2005年2月に橋本~天神南間が開業。利用者も増え、地域の足として定着しつつあるものの、都心部の区間が未整備となっていることから、昨年度より天神南~博多間の延伸に向けた取り組みを進めている。都市計画の原案も作成されており、国体道路からはかた駅前通りの地下を通り、建設キロは約1.4km(営業キロは約1.6km)で、博多駅(仮)に加え、博多区祇園町に中間駅(仮)を置く計画であることが明らかに。建設費は約450億円で、乗車人員は1日あたり6.8万人(うち新規利用者は約2.1万人)を見込んでいる。

今回の申請は七隈線延伸の具体的な事業着手の第1歩となるもので、福岡市交通事業管理者より、国土交通省九州運輸局長へ申請書が手渡された。今後は鉄道事業法第5条により、国土交通大臣が審査の上、許可することになっている。その後、道路敷設許可、工事施行認可などを経て着工に至り、2020年度の開業を予定している。