凸版印刷は4月3日、同社が運営する電子チラシポータルサイト「Shufoo!」において、テレビ局と提携し、エリア版「Shufoo!」のサービスを開始すると発表した。提携するテレビ局は、北海道放送、福島テレビ、新潟総合テレビ、北陸朝日放送、東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)、テレビ静岡、広島ホームテレビ、九州朝日放送の8局。

今回の提携により、エリアのチラシ情報をコンテンツとしたインターネットメディアである「Shufoo!」と、ローカルエリアのテレビ局が協力し、ローカルエリアでの「電子チラシお届けサービス」の普及を促進し、地域の生活者と企業を結ぶお買い物情報のプラットフォーム構築を目指す。

電子チラシお届けサービスとは、同社が2011年9月6日にスタートした、チラシデータを入稿するだけで、ユーザーに向けて電子チラシをPush配信で届けるサービスで、PC、モバイル(フィーチャーフォン、スマートフォン)およびTVなど様々なデバイスや連携サービスへ一括で配信することが可能なサービス。

構築するプラットフォームは、凸版印刷が各エリアのテレビ局へ「Shufoo!」のインフラを提供し、凸版印刷と各テレビ局でエリア版の「Shufoo!」を立ち上げる。各テレビ局はCMや自社のウェブサイトを用いて地域の生活者に対し、「MYチラシポスト」(毎日新着チラシが配信されるPC用デスクトップウィジェット)の利用を促進し、電子チラシお届けサービスを強化する。

エリア版「Shufoo!」のサービス 概要図

MYチラシポストが広がることで、生活者は日々のお買い物情報の要である「チラシ」の閲覧がより容易となり、チラシ掲載企業はリアルの折込チラシだけでは届きにくくなった生活者に対し、効果的にお買い物情報を届けることが可能になる。収益はチラシ掲載企業からの広告料で、サービスの利用状況に応じて凸版印刷とテレビ局で収益を分配する仕組み。

なお当初は、PCサービスにおける提携からスタートし、今夏にはスマートフォンでのサービスを展開する予定。さらに放送領域での情報提供も視野に入れた、通信と放送が融合した新しいサービスを目指す。既にTOKYO MXでは2012年3月より、データ放送上での「Shufoo!」閲覧サービスを開始している。

そして、2012年度中には47都道府県を網羅し、エリア版「Shufoo!」をスタートさせる予定。さらに、将来的にはお買い物情報のプラットフォームにとどまらず、さまざまなフォーマットで多彩な生活情報を配信可能な、インターネット上の新しいエリア特化型マスメディアの構想の実現を目指すという。