ピン芸人日本一を決定する『R-1ぐらんぷり2012』の決勝戦が20日、東京・台場のフジテレビで行われ、お笑いコンビ・COWCOWの多田健二が優勝した。

『R-1ぐらんぷり2012』で優勝した多田健二 拡大画像を見る

優勝決定後、涙を浮かべ、声を詰まらせていた多田は「コンビで19年やってきまして、『M-1』、『キングオブコント』、『THE MANZAI』に挑戦したが決勝にはいけず、色々苦労したなと。相方を思い浮かべたら泣いてしまった」と心境を明かし、相方の山田與志については「上手く動かしてくれる操縦士、家族以上の存在」と感謝しきりだった。

開催10回目となる今回は、過去最多の3,612人がエントリー。3ブロックに分かれた変則トーナメントで行なわれた同日の決勝戦ではAブロックに友近、川島邦裕(野性爆弾)、AMEMIYA、多田健二(COWCOW)、BブロックにサイクロンZ、稲田直樹(アインシュタイン)、徳井義実(チュートリアル)、キャプテン渡辺、Cブロックに大悟(千鳥)、ヤナギブソン(ザ・プラン9)、ヒューマン中村、スギちゃんの12人が賞金500万円、冠番組、そして日本一面白いピン芸人の称号を掛けて、笑いの火花を散らせた。審査員は桂三枝、関根勤、天野ひろゆき、木村祐一、ラサール石井、板尾創路、高田純次の7人が務めた。

最終決戦では徳井、スギちゃんと笑いの戦いを繰り広げ、ギャグネタを貫き通して見事優勝を勝ち取った多田。同大会には5回参戦し、今回が初優勝となった。賞金500万円の使い道を聞かれると、「相方が1,000万円をとった(『S-1バトル』)ときに、1割の100万円をもらったので、1割の50万円を渡す予定」と話し、「あとは(ネタで使用した)箱や台座を作ってくれた大道具さんに自腹で払いたいです」と笑いを誘った。

山田からは出場するにあたり、具体的なネタのアドバイスを受けたそうだが、山田が4年連続で決勝戦に進んでいたことについては「ボケの僕が決勝に行かず、相方が4年連続で行ったのは複雑な気持ち。頑張ってほしいけれど、優勝するなという心境でした」と正直な胸のうちを明かした。次回の挑戦を聞かれると、「どうあれ今年で最後と決めていたので、僕としては『R-1』を卒業してコンビでの活動に力を入れたい」と宣言していた。