NECは3月14日、京都大学の「教育用コンピュータシステム」を構築し、2012年3月からシステムが稼働開始していると発表した。

同システムは、学生・教職員が学内の演習室で教育・研究のために利用する情報処理設備で、約1,400台の演習室端末をシンクライアントシステムで刷新し、遠隔地からも利用可能な仮想デスクトップサービスを導入した。

京都大学の「学術情報メディアセンター マルチメディア演習室」

同システムでは、データセンター用サーバ「Express5800/ECO CENTER」を採用し、仮想化によりサーバ台数を半減した。端末には小型ワークステーション「Express5800/51Mb-S」を導入し、OS起動後の消費電力を25W程度に抑制するなど、従来に比べ消費電力を60%削減する。

多言語対応のOSを採用することで、利用者の使用言語に応じたデスクトップ環境やオフィスアプリケーションの利用が可能となり、増加する留学生にも配慮したサービスを提供。学内外からのリモート利用が可能な仮想デスクトップサービス(仮想PC)を導入し、「Citrix Xen Desktop」を中心に演習室のシンクライアント環境との統合管理を実現し、学外のPCやタブレット端末からも同様のクライアント環境を利用を実現した。

シンクライアントシステムの管理サーバは6台に抑えられており、サーバ間で起動イメージを共有することで、起動イメージの更新や複製を容易に行える仕組みが採用されている。