日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)は、ビッグデータの効果的な活用支援を目的とし、社内組織「ビッグデータ タスクフォース」を設置するとともに、 関連のコンサルティングサービスとして、新たに「HP ビッグデータ分析コンサルティングサービス」および「HP ビッグデータバッチ処理高速化コンサルティングサービス」の2種類を発表した。

「ビッグデータ タスクフォース」は、ソフトウェア、ハードウェア、サービスなどの技術者約100名が所属する組織横断的な部署。

「HP ビッグデータ分析コンサルティングサービス」は、非構造化データ分析におけるプランニングからロードマップ策定、データマイニング処理基盤の設計・構築、そして運用までの分析ソリューション全体を支えるラインナップをワンストップで提供。

一方、「HP ビッグデータバッチ処理高速化コンサルティングサービス」は、日本HPがこれまで蓄積してきた分散処理技術(MapReduce)によるバッチ処理高速化に関する実績をもとに、ユーザー環境に最適化されたバッチ処理高速化システムを、テスト評価環境も含めて提案するとともに、導入後の運用支援までを提供する。

日本HPでは、昨年12月に発表したビッグデータの活用に向けたITインフラ構築を支援する「HP Hadoop HBaseサービス」に加え、今回発表する2つのコンサルティングサービスを追加することで、ビッグデータ関連のソリューションおよびサービス拡充を図る。

HPのビッグデータ向けソリューション

日本HP 執行役員 テクノロジーコンサルティング統括本部長 有安健二氏

日本HP 執行役員 テクノロジーコンサルティング統括本部長 有安健二氏は「ビッグデータは、HPのビジネス成長の源泉であり、コンサルティングサービスを2桁成長させるための大きなキーとなっている」と説明。その上で、「ハードウェア、ソフトウェア、コンサルティングサービスをワンストップ提供できるのは弊社だけ」と自信を見せる。

HP ビッグデータコンサルティングサービスの特徴

HP ビッグデータ分析コンサルティングサービスでは、「ディスカバリーワークショップ」、「分析支援コンサルティングサービス」、「分析システム導入支援サービス」、「分析システム運用支援サービス」の4つのサービスを提供。いずれも、29日より販売を開始する。

ディスカバリーワークショップは、非構造化データを分析する上で必要となるユーザー業務およびシステム改善に適した最新製品やテクノロジーのほか、HP自身も含め、統計分析によるテキスト/ログ等のデータマイニング事例紹介を半日から1日かけて実施。ユーザーの課題の抽出や新規ビジネスモデルの発見を行う。価格は100万円から。

ディスカバリーワークショップ

分析支援コンサルティングサービスは、ユーザーの業務やシステム全体像の把握、PDCAを回す全体設計、今後の対応策、予算規模、スケジュールなど、上申書のもととなる情報を作成し、システムの将来像やロードマップを策定して全体の参考価格を算出する。価格は500万円から。

分析システム導入支援サービスは、策定したシステムの将来像に向けて、システム全体の要件定義、システム設計、システム構築、運用サービスを提供するほか、必要に応じて事前検証を実施する。価格は100万円から。

分析システム導入支援サービス

そして、分析システム運用支援サービスは、システム運用支援を実施する。 価格は100万円からとなっている。

「HP ビッグデータバッチ処理高速化コンサルティングサービス」では、ユーザー環境に合わせたアセスメントシートを用いて調査を行い、既存システムの問題点を明確にする「バッチ処理高速化コンサルティングサービス」(100万円から)、把握した問題点を解決するために必要な製品やテクノロジーを選択し、アーキテクチャ、運用、監視などのシステム設計を実施するほか、機能テストや、性能テスト、負荷テスト、耐久テストなどを実施する「バッチ処理高速化システム導入支援サービス」(500万円から)、システム運用の支援を実施する「バッチ処理高速化システム運用支援サービス」(100万円から)構成され、こちらも29日から販売される。

同社では、これら2つのコンサルティングサービスで、初年度2桁の受注を目指すという。