NEDOなど、1平方インチあたり5TビットのHDDを実現する要素技術を開発

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NEDOなど、1平方インチあたり5TビットのHDDを実現する要素技術を開発

  [2012/03/01]

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と東北大学の研究チームは、NEDOのグリーンITプロジェクトと文部科学省(文科省)のプロジェクトの成果として、1平方インチ当たり5Tビットの高密度記録HDDシステムの実現に向けた要素技術の検証に成功したことを発表した。

これまで、東北大プロジェクトが現在のHDDの約4倍の記憶容量となる2.5Tビット級の次世代磁気記録基本技術向けに、ビットパターン媒体磁気記録に関する記録方式と材料技術を中心に2Tビット対応の磁気記録基盤技術を2009年に、またNEDOプロジェクトでは、ビットパターン媒体のパターン微細化技術、ビットパターン媒体へのエネルギーアシスト磁気記録に関する記録再生デバイス技術、高精度位置決め装置技術などを中心に、2.5Tビットに対応する記録密度の磁気記録基本技術をそれぞれ2010年に開発していた。

今回の研究では、現行のHDDの約8倍の記憶容量を可能とする5Tビット級次世代磁気記録基本技術の実現に向けて、2つのプロジェクトで技術開発が進められた。

文科省プロジェクトでは、「記録再生系技術」「ヘッド・媒体技術」「ストレージシステム技術」の開発が行われた。記録再生系技術では、ビットパターン媒体の記録再生設計技術を開発、20nm以下の微細ビットを形成したサンプルの試作と新規記録特性測定法を駆使した原理検証実験を行った。また、同記録方式に熱アシスト記録を併用することで5Tビットの記録性能が可能であることを明らかにした。

ヘッド・媒体技術では、2Tビット対応の高い磁界強度と勾配を有する記録ヘッドの磁極構造提案と微細加工技術を開発した。高感度再生ヘッドにはスピン蓄積センサの検討を加えたほか、記録媒体技術として微細ドットパターン用記録膜と熱アシスト記録用薄膜材料を開発し、加熱時の磁気基本特性の評価を行った。

そしてストレージシステム技術としては、HDDの電源をオフにしても情報が失われないという性質を利用した従来の省電力技術を発展させた、「予知型2次元データ配置」アルゴリズムを用いることで、高速転送性能を保ってシステム消費電力を従来の半分にできる省電力化技術を開発した。

一方のNEDOプロジェクトでは、「ビットパターン媒体加工技術」「エネルギーアシスト記録技術」「高精度位置決め装置技術およびディスク装置化技術」の開発が行われた。

ビットパターン媒体加工技術では、磁性ドットをディスクの周方向に沿って配列させる誘導自己組織化技術を開発。また、磁性ドットでデータ部とサーボ信号部を同時に形成する技術を確立し、HDDヘッドの制御動作に成功したほか、加工サイズの微細化も進め、5Tビットに対応できる直径約7nmの磁性ドット加工に成功した。

エネルギーアシスト技術では、これまでも直径20nm以下の極微小光スポットを生成できる近接場光素子によるエネルギーアシスト記録ヘッドの開発に成功していたが、今回は、さらにダイアモンド状極薄保護膜をディスク全面に均一に形成し、表面潤滑剤のとの結合性を高めることで、エネルギー照射時の耐熱信頼性を確保した。

高精度位置決め装置技術およびディスク装置化技術では、HDD装置内の流体振動低減構造、MEMSアクチュエータなどを開発、2.5型磁気ディスク装置技術としての見通しを得た。

なお、これらのプロジェクトでは今後、これら技術を用いた新方式を活用することで、超高密度垂直磁気記録技術と情報ストレージの省エネ技術のイノベーション実現につなげていきたいとしている。

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