大日本印刷は、雑誌やポスターなどに掲載された画像をスマートフォンで読み取ることで、関連動画や詳細情報等のコンテンツを閲覧できるアプリ「QUEMA for Smartphone(キューマ フォー スマートフォン)」(無料)を開発。24日よりAndroidマーケットにて提供を開始した。

QUEMA(QUick and Easy Media Access)は、人間の目で識別できないデジタルコードを電子透かし技術を用いて印刷物に埋め込む「DCコード」と、それを読み取り、コンテンツにアクセスするアプリを組み合わせたサービス。例えば、雑誌やチラシなどの写真やイラストにDCコードを埋め込み、読み取り用のアプリを入れたスマートフォンのカメラでこの画像を撮影すると、その画像に関連する動画や音声などのリッチコンテンツが再生される。従来は顧客企業ごとに専用アプリとして開発し、顧客企業がAndroid マーケットやApp Storeに申請・公開していたが、今回DNPが汎用アプリとして公開することで、企業が個別にアプリを開発する場合に比べてコスト約6割、開発期間は約8割の削減になるという。

アプリを利用したデジタルコンテンツ閲覧のフロー

QUEMA for Smartphoneは、雑誌の誌面や商品のパッケージ、店頭販促物などの紙メディアと、Webサイトなどのデジタルメディアや動画・音声などのデジタルコンテンツをつないで、生活者への訴求力を高めるクロスメディアプロモーションとしての利用が想定されている。広告主は同アプリのGPS連動機能により、位置情報を公開したユーザーへのインセンティブ付与による集客向上や、プロモーション効果をエリア別に検証することなども可能。また配信される情報はサーバ上で管理できるため、最新情報や期間限定映像などの更新にも対応する。同社ではQUEMAを活用したプロモーションの企画・運用により、2013年度までに5億円の売上を目指す。また、iOSについても早期に実用化を目指すとしている。