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22日(米国時間)、AdobeがGoogleとの間でLinux用FlashPlayerに関する提携を結んだと発表した。この提携によって今後、Linux用のFlashPlayerはGoogleから提供されることになる。

これまでブラウザには、NPAPI (Netscape Plugin API)という古いAPIが使われてきた。ChromeやFirefoxなどはFlashPlayerを利用する際、このNPAPIを使用していた。しかしNPAPIは設計が古く、現在のOSやブラウザに適していない問題があった。そこでOSやブラウザに依存しない新しいAPIが、GoogleやAdobeの主導のもと開発されるようになり、PPAPI (Pepper API)と呼ばれるAPIが誕生した。

今回の提携では、AdobeはChromeブラウザがサポートするx86及びx86_64プラットフォーム用のFlashPlayerを、すべてPPAPIに対応すると発表している。移行時期は次期バージョンであるFlashPlayer 11.2のリリース後としている。

また、11.2以降のLinux用のFlash PlayerはGoogle Chromeの一部として配布され、Adobeからの配布はないとしている。ただし、PPAPI非対応の11.2に関してAdobeは公開後5年間をセキュリティアップデートの対象とし、Linux以外のプラットフォームに関してはPPAPI非対応のFlashPlayerをサポートしていくとしている。

この発表により、FirefoxがPPAPIをサポートしていないため、11.2リリース以降Linuxで最新のFlashPlayerを使うにはChromeをインストールしなければならない可能性がでてきた。しかし、11.2のセキュリティサポートは5年と長く、それまでにFirefox側もPPAPIをサポートする公算は高いといえる。