「石膏から型をとって、皮膚をつけている」とこだわりの"竜"となった土屋アンナ(左)と石井竜也

映画『ドラゴン・タトゥーの女』トークイベントが8日、東京都内で行われ、石井竜也と土屋アンナが登場した。

『ドラゴン・タトゥーの女』は、『セブン』『ソーシャル・ネットワーク』の鬼才デヴィッド・フィンチャー監督の最新作。スウェーデンを舞台に、ジャーナリストのミカエル(ダニエル・クレイグ)と全身にドラゴンの刺青を入れたリスベット(ルーニー・マーラ)が、40年前の少女失踪事件に端を発する猟奇事件の真実に迫るミステリー作品だ。原作はスウェーデンで発売され、またたく間に世界的ベストセラーとなった「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」。映画は、今年度のアカデミー賞に5部門でノミネートされ、話題となっている。

この日のイベントでは、土屋は石井がデザインした"もう一人のドラゴン・タトゥーの女"となって登場。構想5カ月、製作2カ月、総費用2,000万円という大作だ。右腕にはウロコ状の特殊メイクが施され、髪の生え際には血管が浮かぶ。緑の目を持つ赤い竜へと変身した土屋が、スモークが焚かれる中、幻想的に登場すると観客からは歓声があがった。

この日、初めて出来上がりの姿を見たという石井は、「朝、会場に来てアンナちゃんに会ったら、上機嫌で「やっとりますぜ!」と腕を見せてくれたんで、気に入ってくれたんだなとうれしかったです。アンナちゃんだからグロテスクにならず、神に近い存在の竜を表現できた」とべた褒め。さらに、石井が「これじゃあ、宣伝じゃなくて別の映画になっちゃうね」と自画自賛すると、土屋も「映画、撮っちゃう? 台詞が少なくていいならやる!」とノリノリで応じた。

石井は、この"作品"について「半端はやりたくなかったから、あらゆるものをつけまくって作っていったんだけど、どうもインパクトが足りない。そのときに、レコード会社から「土屋アンナさんは?」って言われたんです。オファーしたらOKもらって、アンナちゃんならこれっきゃないって、イメージが沸きました。彼女はロッカーだし、何をやってもいける! セクシーで力強くて高貴なイメージで作りました」と熱く語った。土屋も、「私、こういうの大好き。自分のCDジャケットでもいろいろやってるけど、表現するのが好きだから。だから、これは100パーセントOK!!」と上機嫌で話した。

報道陣から、「その姿はお子さんが怖がるのでは?」と質問されると、「多分、喜ぶと思う。普段もガッツリ系だから、逆に普通のメイクしてる方が泣くよ」と苦笑した。

『ドラゴン・タトゥーの女』は2月10日より全国公開。

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