STMicroelectronicsは、電動ウィンドウ制御機能を内蔵した多機能ドア・スイッチ・モジュール用IC「L99DZ80」を発表した。

同製品は、SPIでプログラム可能なスルー・レート制御IPを内蔵し、PWM(パルス幅モード)駆動のパワー・ウィンドウ・アプリケーション向けにハーフ・ブリッジ構成の外部MOSFET(4個)を駆動可能。また2組のドア・ロック制御/ミラー格納/鏡面調整のためのブリッジ(6個)と、ミラー・デフロスタ/ランプ/LEDのためのハイサイド・ドライバが含まれる。さらに外部MOSトランジスタにより自動防眩ミラーガラスの充放電を行う制御ブロックも内蔵している。

これらの機能により従来のパワーウィンドウのモーターとは異なり、自動車のウィンドウ制御から機械式リレーを不要にすることが可能となるほか、高価なEMC対策を不要とすることができる。また、スムーズで静かなウィンドウ操作も可能となり、位置によってウィンドウの速度(ソフト・スタート/シャットダウン)を変化させ、機械式リレーの除去によるノイズ・レベルの低減も可能だ。

なお、同製品はすでに量産出荷を開始しており、ドイツの主要自動車メーカーのアプリケーションにも採用されているという。

L99DZ80の製品イメージ