俳優の山本太郎が27日、出演映画『マイウェイ 12,000キロの真実』のヒットを記念したトークショーを都内で行った。

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同作は、1928年、日本占領下の朝鮮で出会った日本人の長谷川辰雄(オダギリ)と朝鮮人のキム・ジュンシク(チャン・ドンゴン)の物語。国籍の違う2人が、日本、ソ連、ドイツの3つの軍服を着て、朝鮮からノルマンディーまで12,000キロにも及ぶ戦いに身を投じる。

山本は、長谷川が率いる日本軍守備隊の野田曹長役で出演。昨年の4月10日にデモへ参加して以来、反原発活動を続けている山本は、「皆さん映画を見られてうらやましいです。市民活動に忙しくて見る暇がないんですよ。DVDを貸してもらったけど、半年かかって撮影した作品だから小さい画面で見るのがもったいなくて。チケットをもらいました! これがギャラです(笑)」と笑わせつつ、今後について、「中途半端に終われない。60代、70代になって(自分が)良い味を出してくるんじゃないかと思ってて、そのために原発の活動もしてる。原発以外でも電力をまかなえるのに、30%未満の供給率で地震大国・日本で原発があるのはリスクが高すぎますよ。生きていくうえで障害になるんです。いい役者になるためにも、活動が大切だと思いましたね」と持論を展開した。

熱弁をふるった山本だが、「生きてこそ! だと思う。狂った時代にこそ、心の中にある神聖的なもの・善を大切にしたいと思う。二択のときどっちを選ぶのかそのチョイスによってエンドが変わる。それが今求められていることなのかな? と思います」と、同作に込められたメッセージについても言及。さらに、「反日、親日とカテゴライズして考える時代じゃないと思います。多様性を認めないと自らが生きづらくなる。どちらに分けるのではなく、全て含めて人間だと。あなたはこの映画の中で、どの役ですか? と問いかけていると思います」と率直に語っていた。