SAS Institute Japanは1月24日、ライフサイエンス分野における視覚的なデータ探索と分析のためのソフトウェアの最新バージョン「JMP Genomics 5.1」と「JMP Clinical 3.1」の提供を開始したと発表した。

両製品は、SASの分析ソリューション「SAS Analytics」とJMPのグラフ機能を動的にリンクさせることで、研究成果の全体像を効果的に把握することを可能にするもの。

JMP Genomicsは、ゲノム解析における大容量データの探索と統計的発見をサポートする製品で、希少変異や一般的変異の解析、発現パターンの差の検出、信頼できるバイオマーカープロファイルの発見、解析ワークフローへのパスウェイ情報の取り込みに必要なツールなどを提供する。

新バージョン「5.1」では、リンケージマップを作成・可視化するツールが追加されるとともに、標準データフォーマットに対するインポートルーチンの装備(VCF、BAMなど)、遺伝子座位やパスウェイ上の希少な変異体(rare variants)を分析・要約するいくつかの新しい手法、計数データを標準化して解析するルーチンなどが拡張された。

JMP Clinical は、臨床試験中の安全性審査の視覚化と効率化により、医薬品開発のプロセスを短縮する製品で、国際的に認知されているCDISCデータから米国食品医薬品局(FDA)に提出するレポートを作成できる。

新バージョン「3.1」では、臨床試験中に重篤な有害事象を経験した患者ごとのNarrativeを自動作成する機能を追加、Narrativeを治験総括報告書に添付できるリッチテキスト形式(RTF)のファイルとして保存することが可能となった。また、CDISCデータから患者のプロファイルを即時に生成し、米国食品医薬品局(FDA)に提出するPDFファイルとして保存が可能有害事象を過大報告するリスクを軽減するために、Double False Discovery Rateなどの多重比較の手法が利用できる。