Freescale Semiconductorは、民生市場向けフラッグシップ・アプリケーション・プロセッサ・ファミリ「i.MX 6シリーズ」の新製品「i.MX 6 Liteシリーズ」として、次世代電子書籍端末向け製品「i.MX 6SoloLite」 と費用対効果の高いデュアルコア・デバイス「i.MX 6DualLite」を発表した。

i.MX 6 Liteシリーズは、「ARM Cortex-A9コア」およびE Inkコントローラを内蔵しており、i.MXポートフォリオの低消費電力動作、優れた費用対効果、圧倒的な処理能力、および高い互換性を実現している。また、他のi.MX 6シリーズ・デバイスとのソフトウェア互換性を備えているため、最終製品の開発期間を短縮することが可能だ。

シングルコアのi.MX 6SoloLiteプロセッサは、世界トップクラスのメーカー各社の電子書籍端末に搭載された同社の「i.MX508デバイス」を引き継ぐ製品で、次世代の電子書籍端末(eReader)向けに専用設計された。

最大1GHzで稼働するARM Cortex-A9コアと、EPDおよびLCDベースのパネル向けのディスプレイ・コントローラと2Dグラフィックス・プロセッサを統合した他、i.MX 6シリーズで共通化された新たなパワー・マネジメント機能を採用し、設計期間の短縮と電力効率の最適化により従来以上の電子書籍端末のバッテリ寿命の延長を可能にする。

デュアルコアのi.MX 6DualLiteは、マルチプロセッシング性能を費用対効果に優れた価格で実現し、タブレット、IPテレビ、IP電話、医療用患者モニタリング・システム、および家庭用エネルギー管理ソリューションなどの幅広いスマートデバイスおよび製品をターゲットにしている。

最大1GHzで稼働する2個のARM Cortex-A9コアをベースとして、2Dおよび3Dのグラフィックス・プロセッサ、ならびに1080pの動画処理エンジンが統合されており、優れたマルチメディア性能を発揮する。また、HDMI、LVDS、MIPI、およびPCI Expressに対応し、最大800MT/sで稼働する64ビットのDDR3/LVDDR3メモリ・インタフェースにより高性能と豊富なコネクティビティを実現する。さらにi.MX 6Quad、i.MX 6Dual、およびi.MX 6Soloとのソフトウェアおよびピンの互換性を備えている。

なお、i.MX 6 Liteシリーズは2012年下期に量産出荷を開始する予定。Android Version 4.0(Ice Cream Sandwich), Linux, QNX, Ubuntu and Windows Compact 7といった主要なOSを幅広くサポートする他、また、リファレンス・デザイン、ソフトウェア、システム・デザインを容易にするターンキーの開発技術が用意されている。