Wikipedia、米国で審議中の「SOPA」への抗議で18日にサイト閉鎖へ

米国で審議が過熱しているオンライン海賊行為防止法案「SOPA」への抗議を示すため、Wikipedia共同創始者のJimmy Wales氏が1月16日(米国時間)、1月18日に英語版のWikipediaを閉鎖することを発表した。

SOPAはStop Online Piracy Actの略で、米国下院で審議中の法案。音楽や映画など著作権のあるコンテンツの不正ダウンロードを防ぐことを目的とするが、言論の自由を制限するという懸念から米Googleなどインターネット企業が反対している。米大統領のBarack Obama氏は不支持を表明しているが、棚上げになるかどうかはまだわからない。

Wales氏は16日、Twitterで東部標準時の18日の深夜から24時間、サイトを閉鎖すると発表した。閉鎖するのは英語版のみで他の言語版は状況を説明するバナーを貼るという。Wikipedia英語版には384万件以上の項目があり、調査会社の米comScoreの予想によると、1日平均2,500万の訪問者があるという。24時間サイト閉鎖はそれなりのインパクトを与えそうだ。Wales氏は、「学生諸君!　宿題は早めに終わらせよう。Wikipediaは水曜日(18日)、悪法に抗議する」とツイートしている。

Wikipediaの母体であるWikimedia Foundationも同日にプレスリリースを発表し、SOPA、上院で提出されているPIPA(Protect IP Act)が通過すると、「自由でオープンなインターネットに傷をつけ、検閲のための新しいツールをもたらす」と主張している。