Texas Instruments(TI)は、モーター制御ソリューション向けにARM Cortex-Mマイコン「Stellaris」を搭載した3相ブラシレス・モーター制御キット「DK-LM3S-DRV8312」を発表した。

同製品は、Stellarisシリーズの「LM3S818」、および「DRV8312」モーター・ドライバを搭載しており、50V、6.5A以下の3相ブラシレスDC(BLDC)モーターを容易に駆動することが可能だ。また、低電圧のファン、ブロワ、ポンプ、電動ツールおよびコンプレッサなどの量産型モーター制御製品の開発を安価かつ迅速に開始できるという。

「DK-LM3S-DRV8312」キットに付属する「Stellaris LM3S818 controlCARD」モジュール搭載の内蔵Flashメモリには、モーター制御に必要なファームウェアが出荷時に書き込まれているため、キット開封後にモジュールを「DRV8312」モーター・ドライバのベースボードに装着するだけで、「InstaSPIN-BLDC」センサレス・モーター制御ソリューションをすぐに動作させることが可能。InstaSPIN-BLDCソリューションは逆起電力(back-EMF)方式を採用し、モーターの各種パラメータに関する知識がなくても多種多様なモーターを駆動できる。また、従来のゼロクロス逆起電力方式とは異なり、センサレス動作を低速の領域まで可能にし、急速な速度変化により発生するミスコミュテーション(各相の誤切換)に対しても高い耐性を発揮する。さらにフル・トルクをはじめとした広範囲の動作条件において、信頼性の高いモーター駆動を実現する。

なお、同製品は参考価格299ドルで供給中。また、DRV8312および「C2000 Piccolo」マイコンを搭載した「DRV8312-C2-KIT」を購入されたユーザー向けに、「Stellaris LM3S818 controlCARD」モジュール単品を同49ドルで用意している。

TIの3相ブラシレス・モーター制御キット「DK-LM3S-DRV8312」の製品写真