小田急電鉄はこのほど、2012年3月17日に実施するダイヤ改正の概要を発表した。「メトロはこね」が毎日運転となり、「あさぎり」の運行形態が変更となるほか、ロマンスカーHiSE(10000形)・RSE(20000形)通勤車両5000形が引退する。

特急「あさぎり」に使用されるRSE(写真は「はこね」使用時のもの)は、3月17日のダイヤ改正で引退

「あさぎり」の変更については本誌既報の通りで、現在の小田急ロマンスカーRSE(20000形)とJR東海371系から、ロマンスカーMSE(60000形)に使用車両を変更。運転区間は現在の新宿~沼津間から新宿~御殿場間となり、平日は3往復、土休日は4往復運転される。現在の新宿~御殿場間の途中停車駅は、本厚木駅、松田駅、駿河小山駅(一部列車)のみだったが、ダイヤ改正後は新たに新百合ヶ丘駅、相模大野駅、秦野駅が停車駅に加わる。町田駅には停車しない。

現行の「あさぎり」に使用されるRSEは、今回のダイヤ改正で引退することに。その他、ロマンスカーHiSE(10000形)と通勤車両5000形も引退することになり、「感謝の気持ちを込めて、順次、引退イベントなどを実施する予定です」と小田急電鉄は発表している。

小田急ロマンスカーMSE(60000形)。千代田線に乗り入れる「メトロはこね」が毎日運転となるほか、新たにJR御殿場線に乗り入れる特急「あさぎり」にも使用されることに

また、東京メトロ千代田線に乗り入れ、北千住駅と箱根湯本駅を結ぶロマンスカー「メトロはこね」が、これまでの土休日のみの運転(1日2往復)から、平日にも1日1往復されることに。平日、土休日とも「メトロはこね」の全列車が成城学園前にも停車し、東京都東部のみならず、東京都西部の世田谷地区からの箱根方面へのアクセスが向上する。

なお、東京メトロ有楽町線の新木場駅まで運転されていたロマンスカー「ベイリゾート」は現在、運転を休止しており、今回のダイヤ改正をもって運転中止となる。

その他のロマンスカーも朝夕を中心に増発されることになり、通勤時間帯における乗車機会と提供座席数を増やす。ロマンスカー以外の列車についても、途中駅での車両連結・切り離しを廃止し、土休日に快速急行を増発するなど、利便性の向上が図られるとのこと。