「Streak 7」

米Dellが12月5日(現地時間)、同社の7インチタブレット製品の「Streak 7」の米国での販売を終了した。5インチ版の「Streak 5」はすでに今夏に販売を終了しており、Androidを搭載したStreakシリーズからは撤退したことになる。一方で海外での10インチタブレット販売は継続しており、特に中国などの潜在市場をターゲットとしていくようだ。

同件は、DellがStreak 7の紹介ページに掲載した文章で判明したもの。サイトには「Streak 7 is no longer available online, but you can browse our other mobile devices for similar products.」と掲載されており、代替の製品としてDell VenueといったAndroid/WP7スマートフォン製品、キーボード付きのコンバーチブルタブレット「Dell Inspiron Duo」、そして既存ユーザー向けのStreak 7アクセサリといったものが紹介されている。事実上、現時点でのタブレットとしての選択肢はInspiron Duoだけのようだ。

一方で同社が発表した声明によれば(Engadgetのサイトを参照)、米国での販売は終了したものの、オーストラリアでのOptusとの提携で販売しているケースなど、他の地域での販売は継続されていくと説明している。また10インチ版のStreak 10 Proが現在中国で販売されている。VentureBeatによれば、Dellは今年9月にBaiduとの提携を発表しており、中国市場での足掛かりを作る努力を進めているようだ。タブレット市場で独走するiPadや、それに続く形でリリースされたKindle Fire、Nook Tabletなどの低価格タブレットの存在する米国市場での競争から降りて、より成長市場である中国などを今後はターゲットにしていくものとみられる。

このほか、Windows 7タブレットのLatitude STの名前も引き合いに出しているなど、元来のPCビジネスやエンタープライズ市場への回帰も見られる。ここ数年、コンシューマ市場での積極的な新製品投入などが目立っていたDellだが、来年2012年1月のCES (Consumer Electronics Show)からの撤退も示唆されており、欧米など成熟市場でのコンシューマビジネス戦略を考え直しつつあるようだ。米国でのStreak販売終了は、こうした動きの兆候かもしれない。

(提供:AndroWire編集部)

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