Intel提唱の下に東芝、Acer、ASUS、Lenovoらが対応製品を発表している「ウルトラブック(Ultrabook)」について、現在提示されている価格よりも安価に製品が提供されることになりそうだ。「1,000米ドル未満」を目標に掲げたUltrabookだが、現在この価格を下回っている製品はほぼない。Intelでは100ドルの奨励金を提供することで、プラットフォーム拡大を狙っているという。台湾Digitimesが11月30日(現地時間)にサプライチェーン関係者の話として伝えている

現在販売されているUltrabook製品群。左から、日本エイサー「Aspire S」、ASUSTeK Computer「ZENBOOK」、レノボ・ジャパン「IdeaPad U300s」、東芝「dynabook R631」

Digitimesでは、Ultrabookの価格が高止まりしている原因について、プロセッサとSSDのコストがネックとなっていることを伝えている。例えば13インチのSSDモデルの場合、BOM (部品コスト)はおよそ690ドルで、OEMの取り分が100ドル、マーケティング/販売コストを150ドルと見積もると、原価だけで940ドルとほぼ1,000ドルのラインに達してしまう。これはプロセッサとSSDだけでBOMの約半分を占めてしまうことが原因で、Intelがマーケティングコストとして奨励金を100ドル拠出することで、これを相殺するのが狙いだとみられる。結果として2012年第1四半期には5~10%ほどの価格低下が見込まれており、ようやく本来想定されていたスタートラインに立つことができそうだ。

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