パックネットは11月29日、コンテンツデリバリネットワーク・サービス「Pacnet CDN」の提供開始を発表した。

Pacnet CDNは、アジア太平洋地域の各地に設置されたCDN PoP(接続拠点)をネットワークで結び、ユーザーに最も近いCDN PoPからコンテンツを配信する。そのため、Webサイトの読み込み時間の短縮や、スムーズで高画質なストリーミング配信、より高速なデータダウンロードなどが実現できる。

Pacnet CDNは、同社がアジア太平洋地域で展開している、広帯域のネットワークで結ばれた高速ホスティング環境(データランディング・ステーションを含む)と海底ケーブル、そしてIPネットワークによって提供される。また、同サービスにはCDNテクノロジープロバイダー大手の米EdgeCastの技術が採用されている。

ネットワークの終端まで管理することで、顧客のニーズに合わせたサービスの拡張を迅速かつ柔軟に行えるほか、ワンストップでのサービス提供が可能となる。さらに、CDNのコアとなるインフラを自社で所有、運用することで、効率性や費用対効果の面でも大きなメリットが顧客に提供可能となる。

さらに、同サービスでは、コンテンツやデジタル著作権を保護するためのセキュリティや管理、レポート機能のほか、ネットワーク管理機能、エンドユーザーの視聴行動分析機能などの提供も用意されている。

同社では今回のサービス開始にあたり、日本、シンガポール、香港、オーストラリアにPoPを開設。今後も随時増設し、PoPの設置箇所としてアジア太平洋地域10ヵを計画しており、通信事業者が自社で所有するCDNとしては、同社によると「アジアで最大規模になる予定」とのことだ。