福島県は28日、同県伊達市の旧小国村と旧月館町で収穫された米から、国の暫定規制値(500ベクレル/kg)を超える放射性セシウムを検出したと発表した。このうち、旧小国村で収穫された米9kgについては、流通した可能性があるとして同県が確認中だ。

伊達市旧小国村では農家2戸、旧月館町では農家1戸の米から、規制値を超える米が確認された。旧小国村で規制値を超えた米の分析値は、580ベクレル/kg、780ベクレル/kg、旧月館町で規制値を超えた米の分析値は1,050ベクレル/kgとなっている。

このうち、旧小国村で規制値を超過した米の流通先は、自家保有米26袋+12kg(792kg)、JA以外に出荷20袋(600kg)、JA伊達みらいに委託販売17袋(510kg)、直売所へ出荷18kg(12袋)。JA以外に出荷した20袋については点検中だが、流通段階の倉庫にあり、一般に市販されていない見込み。JA伊達みらいに委託販売した分については、倉庫内で保管されている。

一方、直売所に出荷された18kgのうち9kg(6袋)の所在は確認済みだが、残り9kg(6袋)は流通した可能性があるとして、同県で確認中となっている。

また、旧月館町で規制値を超過した米の流通先は、JA伊達みらいに委託販売46袋(1,380kg)、自家保有米4袋(120kg)で、JA伊達みらいに委託販売した分については、倉庫内で保管中という。

福島県では、今後の対応として、今回、暫定規制値を超える米があることが判明したことから、伊達市旧小国村および旧月館町の米は出荷を自粛するよう要請している。