jQuery: The Write Less, Do More, JavaScript Library

jQueryの次期メジャーバージョンとなる「jQuery 1.8」に関するアイディア募集が開始された。意見の提出用に専用のフォームが用意されており、12月5日まで受け付けている。

よく寄せられる意見としては、jQuery UIのように必要な部分のみを組み合わせて使えるようにしてほしいというものがあるが、jQueryはjQuery UIとは状況が違うと説明。jQueryをjQuery UIのように分割した場合、ドキュメントの提供、プラグインの提供、デバッグの実施、開発などにおいて負担が増えるとし、開発管理の面やCDN配布およびキャッシュ効果の面からも単一ファイルとしての配布が推奨されると指摘している。

jQueryをモジュールへ分割したjQuipのようなサードパーティ製ライブラリにも言及しつつ、同様の取り組みをしているわけではないが、jQueryの内部的には依存関係が減るように整理する作業を進めていることにも触れている。また、Googleの「Closure Compiler」とやり取りを続けており、ADVANCED_OPTIMIZATIONSが使えないか取り組んでいることが紹介されている。

IE6、IE7、IE8のサポートを打ち切るといった話題もよく出てくるようだが、想定されている程にはIE対応に時間は取られていないこと、仮にIE6とIE7のサポートを切ったとしても、結局IE6やIE7にあった問題はIE8にもあり、削除してもあまり意味がないことを説明。ただし、モバイルブラウザのようにIEが不要なケースもあり、そういった場合にカスタマイズしやすいように関連コードを一箇所にまとめるといった努力はしたいという意思表示もなされている。

その他、jQuery.browserをプラグインへ移行させる意思があることや、非推奨機能の削除などに関する言及もある。モジュール分割や非互換コードの排除、不要コードの排除などすべてにおいてGoogleの「Closure Compiler」にかなり期待を寄せている様子が伝わってくる。jQuery開発チームとしては、公式には単一のファイルを提供し、カスタマイズやファイル削減を必要とするユーザには「Closure Compiler」を使った不要コードの排除とミニファイを推奨するといった形を想定しているようだ。