記者説明会には米バーチャルブリッジズ バイスプレジデント兼アジアパシフィック担当 マネージングディレクター ジム・クラーク氏も登壇

オリゾンシステムズは11月17日、米バーチャルブリッジズの仮想デスクトップ環境(VDI)を提供するソフトウェア「VERDE: バーディ(Virtual Enterprise Remote Desktop Environment)」の最新版となる「VERDE v.5.5 SP-2」の日本国内での販売を開始した。

VERDEはハイパーバイザとしてLinux KVMを採用したサーバ集約型仮想デスクトップ環境で、画面転送プロトコルとしてオープンソースの「SPICE(Simple Protocol for Independent Computing Environment)」(v.5.0から搭載)を利用することが特徴。

Active DirectoryやLDAPなどの認証サーバにも対応。「主要な競合製品比で約40~50%ほどの価格」(同社)というようにコストパフォーマンスも訴求ポイントとなっているほか、同一のサーバ上で、ゲストOSとして仮想Windows環境と仮想Linux環境の2種類の仮想デスクトップ環境を実行させることができる。

VERDEのサーバ構成

最新版ではSPICEの搭載によって仮想デスクトップ環境でも動画などの再生をストレスなく行えるようになっているほか、オフラインでの仮想デスクトップ環境の利用を実現する機能「LEAF(Live Environment Access Format)」などにより、モバイルデバイスへの対応強化などが図られている。

オフラインでの仮想デスクトップ環境の利用を実現する機能「LEAF」

また、AppStoreで無償提供されているクライアント「iVERDE」を使えば、iPhoneやiPadでも仮想Windows環境、仮想Linux環境を利用することが可能だ(Android OS搭載端末には2012年1月以降に対応予定)。

さらに、「Cloud Branch」と呼ばれる機能により、本社のサーバ、支社のサーバに点在する仮想化環境の同期が可能となっており、大規模なシステム環境にも対応する。

オリゾンシステムズはVERDEを在宅勤務やBCP(事業継続計画)、セキュリティ対策、TCO削減に有効なソリューションと位置づけ、今後2年間で2億円の売上(ライセンス販売)を計画しているという。