日本IBMは11月15日、事業活動で発生するさまざまなイベントに対し、業務ノウハウや法規制をもとに設定したルールを照らし合わせ、最適なアクションを自動的に行うソフトウェア「IBM WebSphere Operational Decision Management V7.5(以下、WODM)」を、11月18日から出荷すると発表した。製品価格は、1,331万3,300円(70 PVUの場合、税別)から。

WODMは企業の売上向上や事業継続リスク低減などを支援するために、意思決定の自動化を行うソフトウェアで、仮定条件(ルール)を設定し、その条件に合致する顧客に対したアクションを設定することができる。

例えば、アパレル業界の場合、優良顧客の定義ルールを「顧客が同店舗において、1カ月に3回、商品を10万円以上購入した場合」と設定し、その条件に合致する顧客に対し、「優良顧客向けの優待割引メールを出す」というアクションを設定しておけば、条件に合致した場合、WODMがメールシステムに指示を出すことで、自動的に顧客に電子メールを送付することができるようになるというもの。

データの取得はデータベースや電子メール、ウェブサービスなど多様なシステムから行い、アクションはデータベースに情報を書き込む、ファイルシステムに書き出す、ウェブサービスを介し他システムに送付して監視用モニターに情報を表示させるなど、様々なシステムと連携して実行できる。

「IBM WebSphere Operational Decision Management V7.5」画面イメージ

仮定条件とアクションは、簡易なインターフェースで日本語により登録できるため、業務ユーザー自身が簡単に設定できる。また、設定されたルール間の矛盾をチェックし、ルールのバージョン情報や設定履歴などの情報を管理することで、適切なルールの運用・維持を行うことができるようになる。さらに、個人に依存するビジネス上の判断を、ソフトウェア上にルールとして登録することで、意思決定の透明性が確保され、コンプライアンスの向上にもつながるとのこと。