日本データ復旧協会は11月10日、昨年に続き、2010年(1月から12月まで)のデータ復旧協会の市場規模を発表した。それによると、業界全体のHDDの復旧依頼件数は6万8,000台(2009年は6万台)、復旧件数は5万4,400台(2009年は4万8,000台)と推定されるという。

今年は、USB接続の外付けHDDとNASの数字を加えたほか、過去のPC稼働台数にも考察を加え、数字の精度をより高めた。

今年の市場動向としては、3月の東日本大震災の影響で一時的に依頼数が増加したが、その後の景気の低迷と不透明感から通年としては10%程度の拡大になると見込まれている。

2010年(1月-12月)のデータ復旧サービス業界の統計 資料:日本データ復旧協会

同協会に寄せられる質問のうち、「どのデータ復旧業者が良いのかを教えてほしい」という質問がもっと多いという。同協会では特定の業者は紹介しないが、選定のポイントとして、「復旧率は日々変化するものであるため、期間・根拠は公開している業者に確認したほうがよい」「初期調査は、業者によって内容が異なるため、詳細を確認したほうがよい」「価格の適正性を見極めるには納得のいく説明を受けるべき。価格変動が激しい場合は価格の妥当性が疑われることもある」といったことを挙げている。