SkySQLでCEOを務めるUlf Sandberg氏

アシストは11月8日、フィンランドSkySQL Corporation Ab(以下、SkySQL)と業務提携契約を締結したと発表した。SkySQLがグローバルで展開している「MySQL」および「MariaDB」の2つのオープンソースDBに関連したサポートサービスを国内で独占的に提供していくという。

SkySQLは、MySQLの開発者であるMichael "Monty" Widenius氏ら、スウェーデンMySQL Abの元コアメンバーによって立ち上げられた企業。MySQL Abは米Sun Microsystemsに買収され、その後、Sun Microsystemsが米Oracleに買収されたことで、一部のメンバーが同社を退社し、SkySQL設立に至っている。

SkySQLは、MySQLから派生したMariaDBの開発を手がけるスウェーデンMonty Program Abとも緊密に連携している。Monty Programは、上記のWidenius氏が設立した企業で、「MySQL 5のバグの多さに業を煮やし、より安定したバージョンをいち早く提供すべく、MySQLをフォークするかたちでMariaDBの開発に着手した」(SkySQL CEOのUlf Sandberg氏)と言い、「現在では、MariaDBのソースコードをマージするかたちでMySQLがアップデートされるケースが多く、MariaDBはMySQLのリリースブランチのようになっている」(Sandberg氏)状況だ。

アシスト 代表取締役のBill Totten氏

アシストでは、今回、MySQLおよびMariaDBに精通するSkySQLと提携したことで、これまで提供してきたOracle DatabaseやPostgres Plusよりも、さらにシンプルな用途でデータベースを利用する顧客企業をサポートしていく方針。アシスト 代表取締役のBill Totten氏は、提携ねらいについて、「お客様のニーズによって、求められるデータベースも変わってくる。柔軟にサポートできる環境を提供していきたい」と説明した。

なお、MySQL/MariaDBサポートサービスでは、SQL開発支援ツール「VisualQuery Editor with Graphical QueryBuilder」、リソース監視ツール「Enterprise Monitor with Real-time Query Analyzer」、バックアップリカバリのジョブ管理ツール「SkySQL Backup & Recovery Manager」も提供される。契約はサーバ単位で結ぶ形式で、メニューとしては、平日9-17時の対応でSQL開発支援ツールが付属する「エントリ」、同じく平日9-17時の対応で上記3ツールがすべて付属するうえ、ソースレベルの確認や修正パッチの提供も行う「スタンダード」、24時間365日のサポートが受けられる「エンタープライズ」の3種類が用意されている。そのほか、25サーバまでを一括して請け負う「サイト契約」というメニューも提供される。

MySQL/MariaDBサポートのサービスメニュー