もしも、ある日、突然人生が急に方向転換してしまったら……? そんな、人生の転機を、〝お告げ弁護士〟というぶっ飛んだ設定で描いているのが、全米で大人気の海外ドラマ『弁護士イーライのふしぎな日常』。すでに巷で話題の本作は、アルマーニのスーツをスマートに着こなしたイケメン弁護士のイーライ・ストーン。仕事も恋も勝ち組のイーライだが、ある日、突然、おかしなヴィジョン(幻覚)が見えるようになってしまったから、さあ大変!

『弁護士イーライのふしぎな日常』

美人の婚約者とベッドでいい感じな時も、どこからか聞こえてくるジョージ・マイケルの曲。その歌声をたどっていくと、リビングのテーブルに乗ってノリノリのダンスを踊るジョージ・マイケルの姿が!(笑・・しかもなんと、ご本人登場!)そしてヴィジョン(幻覚)はイーライにしか見えないため、傍目には完全にアブナイ人そのもの。同僚はもちろんのこと、恋人にも変人扱いされ、ヴィジョン(幻覚)は彼の最大の悩みの種となるのです。ちなみにイーライの婚約者を演じているのは、映画『スピーシーズ 種の起源』の鮮烈ヌードで知られるセクシー女優ナターシャ・ヘンストリッジ! これまた注目のいい女です!

面白いのは、ヴィジョン(幻覚)に出てくるキャラクターや、曲の歌詞などには、イーライがすべきことが暗示されているところ。まるで神様からの"お告げ"みたいで、野心家の勝ち組弁護士だった旧イーライは、本人の意思とは別に弱者の救済に奔走するヒーロー新イーライへと変身していく。……と、ここまで読んだ、あなた! どうです? 面白そうでしょ? まあまあ? うーん、よし! では今回は特別に、イーライの面白さが分かる珠玉のおすすめエピソードをご紹介しよう!

主人公のイーライ・ストーン(ジョニー・リー・ミラー)

イーライの婚約者のテイラー・ウェザーズビー(ナターシャ・ヘンストリッジ)

まず第7話の「少年の悲しみ」がいい! 真夜中にいぶしたような生臭いにおいを感じて起きたイーライ。寝室のクローゼットを開けると、火を噴くドラゴンがコンニチハ!いきなりのド迫力映像に、イーライでなくとも度肝を抜かれるはず!! 彼にだけ見えるドラゴンはしつこくイーライにつきまとい、弁護士事務所の全員定例ミーティングの最中も登場。逃げ惑うイーライに、周囲はドン引き。そんな中、母親を亡くした15歳の少年ピーター・ジョンソンから新たな弁護のオファーがくる。ピーターは母親の手術を担当した麻酔医を医療ミスで訴える。しかし難しい裁判になることが分かっているイーライは渋い顔。しかし、ファイルにあった麻酔医の名前はDR.AGON(ドクター・エーゴン)。そう、DRAGON(ドラゴン)! これは“お告げ”だとピンと来たイーライは、気乗りしないながらも弁護を引き受けます。そして……。

本作には、毎エピソードごとに共感出来る感動的なセリフが出てくるのですが、この回でもステキなシーンがあります。

難しい裁判が進むうち「余計つらくなった」と弱気になった少年ピーターに、イーライは言います。「君にひとつ約束する。賠償金をもらってもお母さんは取り戻せない。でも君は求めているのは、"正義"だろ? それは絶対、勝ち取る。それまで、あきらめない。」ピーターとイーライの友情、スリリングな裁判の結末はどうなる!? ラストではドラゴンが持つ、もうひとつの意味が明かされる! これがまた涙なんすよ、おっとここまで。

もうひとつ、第12話「運命の木曜日」もおすすめです! おかしなヴィジョン(幻覚)を見る原因は脳に出来た動脈瘤だと考え、手術を決意したイーライ。しかし成功の可能性は50%。どっぷり落ち込んでタクシーへ乗り込んだイーライにまたヴィジョン(幻覚)が見えるのですが、今回は3日後に大地震が発生し、サンフランシスコの象徴金門橋(ゴールデンゲート・ブリッジ)が破壊されるというもの。「アルマゲドン」のマイケル・ベイ作品ばりに大掛かりです!(笑)イーライは住人を守ろうと、同じく地震を予知したダニエル・フード博士とタッグを組み、危険が迫る緊急時のみに出す令状を裁判で勝ち取ってサンフランシスコ市当局に橋を封鎖させようとします。

住人のために頑張るイーライを見て、事務所のボス、ジョーダン・ウェザーズビーが言います。「彼はビジネスにも人間性があると、血の通わない資本主義は悪なのだと思い出させた。私がイーライ君をかばい守ったのは、彼が必要だからだ。どんな事務所、どんな企業にも彼のような存在が必要なんだ」……弁護士事務所にふと見える熱い心にグッときます!

さて、本作はストーリーだけでなく、出演キャストもかなりインパクト大。実はイーライ役のジョニー・リー・ミラーは、あのアンジェリーナ・ジョリーに散々浮気された挙句に捨てられたという最初の夫(驚!)。そんな彼が運命にほんろうされるエリート弁護士を嬉々として演じる姿を見ていると思わず応援したくなってしまいますねえ。本作のプロデューサー、マーク・グッゲンハイムが「世界中の俳優1,000人以上をオーディションし、キャスティングには6ヶ月を要したけど、彼に会った瞬間に"彼がイーライだ"と感じた」と語るだけあって、ジョニーは一世一代のハマり役と言えそうなイーライを見事に演じてくれます。

また音楽の使い方にも注目です! ブロードウェイでの舞台経験があるイーライ役ジョニーはもちろんのこと、婚約者役のセクシー女優ナターシャ・ヘンストリッジ、演劇界最高の栄誉トニー賞に4度もノミネートされているヴィクター・ガーバー、TVドラマ「グレイズ・アナトミー」でおなじみロレッタ・デヴァインといった実力派揃いのレギュラー出演者たちが得意の歌とダンスの才能を存分に発揮し、キャラクターの心情やストーリーを反映したプチ・ミュージカルを披露! そして、もちろん、忘れてはならないのが、ヴィジョンに現れてから、特別出演しているジョージ・マイケル。往年の人気デュオ:ワム!のメンバーとして「ラスト・クリスマス」「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」などのヒットを飛ばしながらも度重なる逮捕やスキャンダルで、しばらく公の場から退いていた彼が快く出演をOKし、まさかの本人役で華麗に登場したのが本作なのです。貴重な出演シーンは、ファンならずとも一見の価値ありです。

物議を醸した彼の大ヒット曲と同じ「アイ・ウォント・ユア・セックス」("あなたとセックスしたい"の意味)というタイトルの第9話では、純潔を説く授業に抵抗し、校内放送でこの曲を流して退学になった女子高生を復学させるため、なんとジョージ本人がイーライを雇います。トレードマークの特徴的なサングラスをかけたジョージはU2のボノに間違えられる自虐的なセリフを喋ったり、女子高生の弁護で証言台に立つシーンでは知られざる「アイ・ウォント・ユア・セックス」秘話を告白したりと大サービス。エンディングでは「Amazing」を熱唱し、さながらジョージ・マイケル祭り! 彼のこのはじけた演技がアメリカで大いに話題をさらったのも納得ですねえ!

そのほか、イーライのセラピスト役は『エイリアン』、『アバター』の名女優シガニー・ウィーバー。そしてイーライと恋に落ちる女性役でなんとトム・クルーズの妻ケイティ・ホームズが参加という他では見られないキャスト陣です。

というわけで色々と語ってきましたが、どうです? かなり見たくなってきたでしょ?「弁護士イーライのふしぎな日常」は、法廷ドラマ、コメディ、ロマンス、ファンタジー、さらにはミュージカルの要素まで含まれているため、そのジャンルを一言で表すのは難しいのですが、生き方や価値観を見つめなおし始めた今の日本人にとって、共感するところの多い作品のはず。たくさん笑って、ホロリとさせられ、これからの自分を考えたくなる……そんな魔法を秘めた本作、とにかく第1話無料配信をぜひご覧ください!

第1話全編動画

※本編読み込みに時間がかかる場合があります。もし見られない場合はこちらからもご覧いただけます。

DVD『弁護士イーライのふしぎな日常』は絶賛レンタル中。DVDのVol.1(1,500円/税込)、DVDコレクターズBOX Part1(9,450円/税込) は好評発売中。11月16日にはDVDコレクターズBOX Part2(10,500円/税込)が発売される。