第24回東京国際映画祭が22日、開幕し、メイン会場の東京・六本木ヒルズ近くのけやき坂通りで、今年で4回目となる同映画祭恒例のグリーンカーペットセレモニーが行われた。前日深夜からの雨が続きセレモニーは中止かと思われたが、開始時間には晴れ間も見え、天空も同映画祭の開幕を祝しているようだった。

東京国際映画祭のグリーンカーペットセレモニーに出席した野田佳彦首相(右)と枝野幸男経済産業大臣 拡大画像を見る

セレモニー参加者312人の中から最初に登場したのは、特別オープニング作品として上映される映画『1911』のジャッキー・チェンと、日本語版声優を務める江角マキコ、中川翔子。沿道に駆け寄って握手やサインに応じるなど恒例のジャッキー・サービスに会場は歓声に包まれ、ファンサービスに夢中になり過ぎて、ジャッキー一行がカーペットから外れてしまう微笑ましい一幕もあった。ジャッキーは「約束した通り僕が着いたら雨が止んだ。ここを離れた途端に雨が降り出したらどうしよう」と笑わせ、紫の着物姿の江角は「声といえども、夫婦役ができて光栄」とジャッキー作品への参加を喜んだ。また大のジャッキー・ファンという中川は「本当に今、口から魂が出てきています。でも吸い込んで噛み締めて、生きていきます」とジャッキーとのグリーンカーペットを堪能した様子だった。

モントリオール世界映画祭でイノベーションアワード受賞の映画『アントキノイノチ』からは岡田将生、榮倉奈々、そして瀬久敬久監督が葉書を模したラブレターマンを連れて登場。岡田には黄色い声援が送られ、ファンサービスに大忙し。映画『カルテット!』からは共演者とともに剛力彩芽が笑顔を振りまき、山田孝之は作品にちなんでスケート少女たちをバックに映画『指輪をはめたい』をPR。全世界で9,800万部のベストセラー児童書をアニメ化した映画『マジック・ツリーハウス』で声優を務める芦田愛菜は、ピンクのドレス姿で観客に笑顔を振りまき、原作者のメアリー・ポープ・オズボーンらと歩いた。

中川翔子、ジャッキー・チェン、江角マキコ

瀬々敬久監督、岡田将生、榮倉奈々

剛力彩芽

山田孝之、岩田ユキ監督

吉田照幸監督、小池徹平、生瀬勝久

ミラ・ジョヴォヴィッチ

仲里依紗

芦田愛菜

森山未來、伊勢谷友介

役所広司、小栗旬ら

NHKのバラエティードラマの劇場版『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』からは小池徹平、生瀬勝久が白人OLを引き連れて登場し、ミニスカドレスから美脚を覗かせた黒木メイサは映画『麒麟の翼 ~劇場版・新参者~』で阿部寛、中井貴一らと登場。伊勢谷友介は監督として映画『セイジ -陸の魚-』を引っさげ、役所広司、小栗旬らは日本映画で唯一コンペティション部門に出品される映画『キツツキと雨』で最高賞の東京サクラグランプリを目指す。

後半には、政界から枝野幸男経済産業大臣と野田佳彦首相が出席。映画が好きでこの日を楽しみにしていたという野田総理は「三銃士のメンバーと歩けると思ったら、枝野さんと歩きました。でも気持ちはオーランド・ブルーム」とジョークを飛ばし、「映画祭の成功を願っています」とメッセージを送った。その、映画『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』は公式オープニング作品で、ポール・W・S・アンダーソン監督、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ローガン・ラーマンらがカーペット上に登場した。大歓声を浴びたミラは「日本は、文化も国も大好き。特に3.11後に来日できたことがとても嬉しいし、アメリカやイギリスから日本を思っていることを伝えることができれば……。三銃士を楽しんで!」と満面の笑みで訴えていた。

同映画祭は、22日から10月30日の9日間開催され、220作品が上映される。最終日にはコンペティション部門の最高賞「東京サクラグランプリ」が発表される。