調査会社の米comScoreは10月10日(現地時間)、タブレットやスマートフォンをトラフィック面から分析した調査報告の最新版「Digital Omnivores: How Tablets, Smartphones and Connected Devices are Changing U.S. Digital Media Consumption Habits」を発表した。トピックとしては、全米データトラフィックのうち7%をこれらモバイルデバイスが占めていること、また2011年8月における米国内の全タブレットのトラフィックのうち97.2%をiPadが占めていたことが挙げられる。

comScoreが今年2011年6~8月の3カ月間の集計でまとめた米国におけるモバイルOS別シェアは下記の表の通りだ。販売数ベースでiOSを大きく凌駕したといわれるAndroidだが、「Audience Installed Base」と呼ばれるネット経由の計測での稼働シェア総計を調べたところ、いまだiOSのシェアがAndroidを上回っていることがわかる。iOSユーザーのほうがアクティブ率が高いことはもう1つの表からもわかり、こちらのデータはデバイスあたりのページビューを基にトラフィックを数量化してシェアを算出している。それによれば、iOSのシェアは58.5%で、Androidの31.9%を大きく引き離す。それだけWebブラウザ(あるいはそれに準じたアプリ)を利用するユーザーが多いということだ。

■2011年6~8月期の3カ月間調査におけるモバイルOSシェア
プラットフォーム名 シェア
Apple iOS 43.1%
Google Android 34.1%
RIM 15.4%
Other Platforms 7.8%
■2011年6~8月期の3カ月間調査におけるモバイルOSのトラフィック別シェア
プラットフォーム名 シェア
Apple iOS 58.5%
Google Android 31.9%
RIM 5.0%
Other Platforms 4.6%

このほか、いくつかcomScoreが挙げる注目トピックは下記のようになる。Digital Omnivoresの詳細については当該ページよりホワイトペーパーのダウンロードが可能

  1. 全米のデータトラフィックのうち、非コンピュータ系のトラフィックが6.8%。そのうちの3分の2が携帯電話(含むスマートフォン)によるもので、残り3分の1の多くがタブレット
  2. 携帯電話のトラフィックのおよそ3分の1以上(37.2%)がWi-Fi経由のもの。一方でタブレットはトラフィックの10%がモバイルネットワーク経由となっている
  3. モバイルメディア(コンテンツやアプリ、Webアクセス)の利用者は全米の携帯電話ユーザーの半数以上。昨年比19%の成長率で1億1600万ユーザーに
  4. iPadのタブレット全体に対するトラフィック別シェアは97.2%
  5. 米国におけるタブレットユーザーの54.7%が男性で、30%ほどが25~34歳という若者に層になっている。また半数近い45.9%が年間世帯収入10万ドル以上という高収入世帯