最近になり店頭での値下げが相次いで報告されている加Research In Motion (RIM)のタブレット製品「BlackBerry PlayBook」だが、あるアナリストの報告によれば、RIMはすでに同製品の生産をストップし、タブレット市場からの撤退の動きを見せているという。だが同報道の直後、RIMはすぐに反論のコメントを出し、アナリストの話を「創作」としたうえで、引き続きタブレット市場にコミットしていくとの声明を発表している。

同件を報じているのは英Reutersで、9月29日(米国時間)に「Analyst says RIM may have halted PlayBook production」のタイトルでPlayBookの生産が中止された可能性を報じている。これによれば、Collins StewartのアナリストJohn Vihn氏はレポートの中で「RIMはPlayBookの生産を中止したと考えられ、タブレット市場からの撤退を積極的に考え始めている」と説明しているという。同氏によれば、RIMがPlayBook製造を委託しているQuanta Computerでは最近になり従業員を大量に解雇したという話題に触れ、この従業員のいた工場ではPlayBook生産が主業務だったという。また同氏の情報網では、RIMがタブレットに関する追加開発プロジェクトをキャンセルしたとの観測が出ているようだ。

この報道の直後、すぐにRIMでは反論のコメントを出したようで、Reutersの記事のタイトルも「RIM says remains committed to PlayBook tablet」となり、元記事の内容にRIMの反論を載せたものとなっている。それによれば、PlayBook生産中止の噂はまったくの創作であり、RIMは引き続きタブレット市場ならびに、同社QNXプラットフォームの将来に深くコミットしているとの説明が行われている。さらには、QNXを用いた「superphone」を来年にもリリースする計画で、既存のOSソフトウェア(BlackBerry OSと思われる)を置き換えていくことになるという。

今回の話題は、米Hewlett-Packard (HP)が競争激化で同社タブレットのTouchPadの生産中止と市場撤退を発売後すぐに表明したこと、そしてPlayBook自身が苦戦続きで値引き販売が常態化しつつあることを受けてのものだとみられる。話の真偽は不明だが、今後もPlayBookに関しては何らかの動きがあるのは確実で、興味あるユーザーや開発者は引き続きウォッチしておくべきだろう。