米Microsoftは9月28日(米国時間)、韓Samsung Electronicsと特許クロスライセンス契約を締結したことを発表した。Samsungは自社Android端末の販売に応じてMicrosoftにライセンス料を支払うことになる。これにより、Microsoftとクロスライセンス契約を結んでいない主要Androidベンダーは、米Googleによる買収が発表されているMotorola Mobilityのみとなった。
提携の下、SamsungはAndroidの利用に対しMicrosoftにライセンス料を支払う。Samsungは「Galaxy」ブランドで、Androidを利用したスマートフォンとタブレットを製造・提供しており、Androidメーカーでは最大手となる。なお、金額など契約の詳細は公開されていない。
Microsoftはまた、自社携帯電話向けOS「Windows Phone」についても、端末の開発などで深く協力することも報告している。Samsungは今週、「Windows Phone 7.5 "Mango"」を搭載する「Omnia W」を発表したばかりだ。
米AppleがSamsungや台湾HTCなどのAndroidメーカーを特許侵害で訴えるのに対し、Microsoftはクロスライセンス戦略を進めている。同社は2010年4月、HTCとクロスライセンス契約を結んでおり、Samsungとも交渉中といわれてきた。Microsoftはこの3ヶ月、Acerを含む7社と特許クロスライセンス契約を交わしている。
Microsoftは声明文で、「これらの合意は、ライセンスモデルが機能することを示している」と述べるとともに、米国で展開する主要Androidベンダーで合意に至っていないのはMotorolaのみだと非難している。Microsoftは現在、Motorolaを相手取って訴訟を起こしている。
