NXP Semiconductorsは、1チップで高コントラストかつ高輝度のディスプレイを駆動可能なセグメントLCDドライバ内蔵ARM Cortex-M0マイコン「LPC11D00」および「LPC12D00」シリーズを発表した。

2シリーズはともに、同社のLCDドライバ「PCF8576D」を搭載しており、最大4つのバックプレーンと40セグメントまでのスタティックLCD、そしてマルチプレックスLCDを駆動することが可能だ。

また、複数のセグメントLCDドライバとカスケード接続することで、最大2560セグメントまでの大型ディスプレイにも対応することができる。

さらに、一般的なセグメントLCDドライバソリューションとは異なり、2.5~6.5Vの供給電圧をサポートしている。内蔵されているPCF8576Dは、オンチップ・ディスプレイRAMや多様な点滅モードといった主要な機能を組み込んでいるため、システムの信頼性と品質を高め、電気的相互接続や互換性の問題を低減することが可能なほか、画面全体の点滅のほかにも任意に選択した1つのLCD素子で、点滅周期の設定可能な点滅によるメッセージの表示もサポートしている。加えて、マイコンから送られる表示データは、ディスプレイ上のLCD素子へのダイレクトマッピングをサポートする40×4ビットのオンチップ・ディスプレイRAMに格納でき、これらの機能は、マイコンが低電力モードのときも維持されるという。

LPC11D00は最大32KBまでのフラッシュメモリ、8KBまでのSRAMをサポートしているほか、SSP、I2C(FM+)、UART、4個のシステムタイマ、8チャネル高精度10ビットA/Dコンバータなどの周辺機器を搭載している。また、独自のAPI駆動電力プロファイルを備えており、ユーザーは即座に使える電力管理テンプレートを利用できるほか、設計者はシンプルなAPIコールにより、性能、効率、動的電力消費をプログラム実行中に最適化することが可能だという。

一方のLPC12D00は、最大128KBのフラッシュメモリとアナログ周辺機器を備え、LPC11D00の機能を拡張した製品となっている。周辺機器には、32段階の電圧基準、エッジ・レベル検知および出力フィードバックループを備えたデュアルアナログ・コンパレータなどがあり、IEC 60730クラスBに認定されている。

なお、同シリーズの「LPC11D14」および「LPC12D27」は、すでにサンプル出荷を開始しており、2011年第4四半期にフラッシュサイズ32KBならびに128KBの製品が発売される予定。メーカー希望小売単価は、1万個の注文でLPC11D14FBD100/302が1.53ドル、LPC12D27FB100が2.19ドルとなっている。

「LPC11D00」および「LPC12D00」シリーズの利用イメージ