出井伸之氏

レノボ・グループは28日、元ソニー会長兼CEOで、現在クオンタムリ-プの代表取締役 ファウンダー&CEOの出井伸之氏を、同社の社外取締役に迎えることを発表した。

元ソニー会長として知られる出井氏が、レノボ・グループ本社の社外取締役となる。日本市場では既に、NECとの戦略的提携に基づいて設立したNECレノボ・ジャパングループが日本最大のPCグループとして始動しているが、出井氏を迎えることで、さらに日本市場における戦略的理解を深め、その戦略を強化することが可能になるとしている。

なお今回の人事は、同社社外取締役ジェームズ・カウルター(James Coulter)氏の退職に伴うものとされている。カウルター氏はTPG Capital社の共同創立者で、同社は2005年のレノボによるIBM PC事業部買収時において、早い段階から影響力のある投資家として役割を果たしていたという。

本件に関して発表された、レノボCEO Yang Yuanqing氏のコメント

「レノボブランドの大きな勢い、今後の明るい見通し、将来に向けた強力な戦略的ポジショニングのすべてを背景に、レノボは世界中の秀でた能力をもつ人材にとって魅力的な企業となっています。出井氏は日本を代表するテクノロジーの先駆者であり、コンシューマ家電ビジネス界における成功の象徴ともなっています。出井氏の知識と情熱は、レノボの今後の長期にわたるビジネスの成功において存分に力を発揮してくれると確信しております。」

本件に関して発表された、出井伸之氏のコメント

「競争の激しい世界市場で卓越した能力を発揮しているだけでなく、未来のグローバル企業の姿を本当の意味であらためて示しているレノボの社外取締役に迎えられたことを光栄に思います。レノボは製品、パフォーマンス、人材、リーダーシップといった要素が絶妙のバランスを形成しているとともに、他が追随するような新しい分野を次々と開拓しています。これまでとは違うタイプのグローバル企業を作り上げ、いっそう卓越したテクノロジーを世界中のお客様に届けるということは決して簡単ではなく、やりがいのあるチャレンジと感じています。」