豊田自動織機はこのほど、同社の企業スポーツ・文化活動「豊田自動織機豊友会」の一つである「夢の車工房」において、圧縮空気を動力とする空気エンジン車「KU:RIN(クーリン)」を開発したことを発表した。

夢の車工房は、自由な発想を持ってモノづくりに挑戦する若手技術者を育むことをねらいに、2006年12月に設立。さまざまな事業部・専門分野の若手技術者40名が集まり、夢の車をテーマに、まったく新しいコンセプトの車の企画・製作活動を行っている。

KU:RINには、同社が主力とするカーエアコン用コンプレッサーの技術を応用。コンプレッサーは通常エアコンの冷媒を圧縮するが、これを圧縮機ではなく膨張機として使用し、圧縮空気が膨張する力を原動力としている。この空気エンジンは小型軽量で高出力、瞬発力に優れるなどの特徴を持つという。

KU:RINは、日本自動車研究所の城里テストコース(茨城県)にて時速129.2kmを記録。同社ではこれをギネス世界記録に申請する予定だ。

就業後の自主的な活動として行われている「夢の車工房」で、若手技術者たちが開発した空気エンジン車「KU:RIN(クーリン)」