Windows Internet Explorer 9

MicrosoftのIEプログラムマネージャJohn Hrvatin氏が「Browsing Without Plug-ins」において、プラグインを利用しないWebサイトコンテンツの提供を呼びかけている。HTML5技術や最新のブラウザではすでにそれが可能になっており、より多くのユーザへコンテンツを届けるにはプラグインレスなコンテンツが重要だと説明している。

John Hrvatin氏はすでに多くのユーザがさまざまなデバイスからインターネットにアクセスしていると説明。そうしたデバイスではプラグインをインストールすることができず、すでに多くのユーザがプラグインが存在しないブラウザでネットサーフィンを実施しているという。こうしたユーザにコンテンツを届けるには、プラグインの代わりにHTML5技術を使うべきだと説明している。

HTML5技術を使うことでどういったことを実現できるかの例として、IE9でHotmailのサイトにアクセスする例や、YouTubeでHTML5ビデオを使う方法が紹介されている。YouTubeは自動的にはHTML5ビデオは有効にならず、一旦YouTube HTML5 動画プレーヤーにアクセスして「HTML5 試用版を有効にする」をクリックしておく必要がある。

記事ではHTML5機能を活用する方法として、ユーザエージェントやベンダ固有の機能をチェックする方法ではなく、標準化された技術を検出して処理を提供していく「フィーチャーディテクション」の考え方を採用してコンテンツを制作する方法を紹介している。

Microsoftがこうした記事を公開する背景には、Windows PhoneなどからWebコンテンツにアクセスする場合により優れたユーザ体験を提供したい狙いがあるものとみられる。Windows PhoneではPCと同じようなかたちでプラグインを利用するのは期待できない。また、OSやブラウザの64ビット版への移行をスムーズに進めるためにも、プラグインではなくブラウザのネイティブ機能を利用するようにコンテンツが変わって欲しいという狙いがあるものとみられる。