韓国Samsung Electronicsは8月29日(欧州時間)、ドイツのベルリンで開催されるIFA 2011に向けて「GALAXY S II」ならびに「GALAXY Tab 8.9」のLTE対応版を発表した。同社はLTE対応製品としては米Verizon Wireless向けにDROID ChargeならびにGALAXY Tab 10.1 LTEをリリースしており、人気製品ラインでこのLTE対応を拡大した形となる。

GALAXY S II LTE

スマートフォン「GALAXY S II」の名称を冠しているが、実際には同社ヒット商品の外観を踏襲しているだけで、スペック等は大幅に強化されている。まずディスプレイサイズが従来の4.2インチから4.5インチへと拡大しており、本体サイズと重量が従来モデルに比べて一回り大きくなっている。またプロセッサが従来の1.2GHzデュアルコアから、1.5GHzデュアルコアへと強化されており、パフォーマンス面でも向上が図られている。GSMとHSPA+に対応し、LTEは800/1800/2600の周波数帯にそれぞれ対応する。また本体サイズ拡大を受け、バッテリ容量が1650mAhから1850mAhへと増大している。LTEやハイパフォーマンスプロセッサの駆動に不安を持つ人も、これでバッテリの持ち時間に多少余裕ができるだろう。

GALAXY Tab 8.9 LTE

基本的には今年3月にCTIA Wirelessで紹介されたタブレット製品「GALAXY Tab 8.9」のスペックに準拠する。だがGALAXY S II LTEと同様に、プロセッサが従来モデルの1.0GHzデュアルコアのTegra 2から、1.5GHzデュアルコアのものへとスペックアップされている(プロセッサ種別は不明)。ただしディスプレイサイズ変更のあったGALAXY S IIに比べ、こちらは他の基本スペックにほぼ変更はない。違いはLTE対応のほか、搭載OSがAndroid 3.2になっていることが挙げられる。

またSamsungでは、同社GALAXYシリーズの命名規則についても説明を行っている。今回の製品群も、これら命名規則に準拠したものとなっている。なお、これら名称はスマートフォン製品を対象としている。

・「S」(Super Smart) - Samsungモバイル製品の頂点にあたるデバイスで、フラッグシップ製品のみで利用される

・「R」(Royal / Refined) - プレミアムカテゴリのモデルで、パフォーマンスや生産性を兼ね備える

・「W」(Wonder) - 高品質な戦略モデルで、スタイルとパフォーマンスのバランスを重視

・「M」(Magical) - 手ごろな価格でハイパフォーマンスを目指したモデル

・「Y」(Young) - 新興国や若者向けを意識した低価格エントリーモデルまたは戦略モデル

このほか、スマートフォン製品向けのシンボルに加えて下記の名称を冠することで、さらにモデルの識別を行うようにしている。これらはスマートフォン以外にも適用されるようで、例えば今回の「GALAXY Tab 8.9 LTE」のように、タブレット製品でもモデルの区分けが行われている。

・「Pro」 - QWERTYキーボードを搭載したプロフェッショナルモデル

・「Plus」 - 既存モデルからのアップグレード版

・「LTE」 - LTE対応製品