伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)とマカフィーは、セキュリティ分野における提携関係を強化し、8月18日より企業向けスマートデバイス管理ソリューションを共同展開すると発表した。両社は、マカフィーの「McAfee Enterprise Mobility Management」(EMM)による、マルチキャリア/マルチOS対応の企業向けスマートデバイス管理システムの構築から運用サービスまでをトータルで提供する。

企業でスマートフォンを利用する場合、異なる通信キャリアやOSが混在した環境での利用が想定されるため、端末のアクセス制限やデータ漏えい対策といったセキュリティ管理が複雑化することが懸念されおり、マカフィーでは、EMMによりソフトウェア利用制御やデータ保護といった端末管理を、一元的に行うためのシステムを提供する。

マカフィーのEMMは、ポリシーの作成と配布、機器証明書の配布、デバイスの状態監視、ユーザー管理、メールの保護など、スマートデバイスのライフサイクル全体の管理を行うモバイル管理ソリューションで、iOS、Android、Web OS、Windows Mobile、Symbianなどのモバイルプラットフォームに対応している。

「McAfee Enterprise Mobility Management」の構成図

CTCとマカフィーは、2003年にウイルス対策製品の販売契約を締結して以来、不正侵入対策など、インターネットセキュリティ分野で協業しており、今回、マカフィーのスマートデバイス管理技術とCTCのシステム構築、運用ノウハウを組み合わせることで、社内ポータルや顧客管理システムといったエンタープライズシステムとスマートデバイスを連携させたシステムの開発から構築、運用サービスまでをトータルで提供する。

今後は、マカフィーのモバイルマルウェア対策製品などとの機能連携や、同システムのクラウドサービス化など、協業範囲の拡大を目指し、関連ビジネスを含めて今後3年間累計で50億円の売上げを目指すという。