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すべてのブラウザがWebの標準技術を適切に実装した場合、制作したWebページやWebサイトを複数のブラウザを使ってチェックする必要はなくなる。どれかひとつのブラウザで試験すれば、それ以外のブラウザでも同じように表示され、同じように動作するからだ。

たしかに、最新のブラウザとHTML5以降のWeb技術を使ったサイトではそうした傾向が強まっている。しかしながら、古いブラウザは依然として影響力のあるシェアを確保し続けているし、現実問題として、クロスブラウザテストを無視したサイト制作は現実的ではないという状況にある。この状況はまだ数年は続きそうだ。

そうした場合に利用できる有償および無償のクロスブラウザテストツールやサービスがSmashing Magazineに「Review Of Cross-Browser Testing Tools」としてまとめられている。どういった特徴のサービスまたはツールであり、どの程度のブラウザをサポートしているのかが掲載されており参考になる。紹介されているサービスやツールのうち、特に無償のものを抜粋すると次のとおり。

  • Adobe BrowserLab - 各種ブラウザを使ったレンダリング結果をチェックできるサービス。特にブラウザセットと呼ばれる、利用するブラウザをプリセットしておける機能があり、特定のブラウザのみチェックすればいいケースなどで便利に活用できる。
  • Browsershots - 60を超えるブラウザをサポートしているなどもっとも多くのブラウザをサポートしたチェックツール。Windows、Linux、BSDで動作するマイナーなブラウザも含めてチェック可能。
  • SuperPreview - Microsoftの提供しているチェックツール。Windowsにインストールされているブラウザを使って比較を実施できる。ただし、例えローカルにインストールされていたとしてもOperaはサポートされていない。
  • Lunascape - IE (Trident)、Firefox (Gecko)、Chrome/Safari (Webkit)の3種類のレンダリングエンジンを内蔵したブラウザ。3つのレンダリングエンジンを素早く比較できるほか、Firefoxエクステンションやプラグインも利用可能。
  • IETester - IE5.5、IE6、IE7、IE8、IE9、IE10 PPに対応したチェックツール。
  • IE NetRenderer - IE5.5、IE6、IE7、IE8、IE9に対応したチェックツール。
  • Browsers on Spoon - 各種ブラウザを利用できるアプリケーションエミュレーションサービス。

Review Of Cross-Browser Testing Tools」には有償のツールも紹介されているほか、記事の末尾にはそれぞれのサービスの特徴を簡単にまとめた一覧表も掲載されている。なお、記事には、どういったツールを選択するにせよ、開発の初期の段階から試験を頻繁に繰り返す方が後々楽になる、といった指摘も掲載されている。