Easy-to-use system for compiling, installing, and upgrading software on the Mac OS X.

MacPortsプロジェクトは7月21日(米国時間)、MacPortsの最新版となる「MacPorts 2.0.0」を公開した。MacPortsはMac OS X向けに開発されたパッケージ管理システム。インストールしたいアプリケーションとそれに関連するアプリケーションやライブラリのソースコードをダウンロードしたうえで自動でビルドしてインストールをおこなう。現段階で8,200近いソフトウェアが登録されている。

サポートされているバージョンはMac OS X Lion、Snow Leopard、Leopardの3つ。LionとSnow Leopardに対してはi386/x86_64ユニバーサルバイナリが提供されており、Leopardにはi386/pccのユニバーサルバイナリが提供されている。MacPorts 2.0.0における主な変更点は次のとおり。

  • 特権ユーザでの操作をデフォルトから変更。またこれに関係するいくつかのバグも修正されている。ランタイムユーザはビルド時に変更可能。
  • アンインストール後にレジストリのバキュームを実行。
  • 複数のportsをひとつのportに登録可能になった。これで重複するコードを減らすことが可能。

すでにMacPortsをインストールしてある場合、「sudo port -v selfupdate」にて2.0.0へアップグレードが可能。ただし、Mac OS Xのバージョンごとに次のように適切なバージョンのXcodeがインストールされている必要がある。XcodeはApple Developer Connectionサイトからダウンロードできるほか、インストールCD/DVDやMac App Storeからのインストールも可能。

  • Mac OS X Lion - Xcode 4.1+
  • Mac OS X Snow Leopard - Xcode 3.2+
  • Mac OS X Leopard - Xcode 3.1+

Mac OS X Snow Leopardを先日公開されたばかりのLionへアップデートした場合には注意が必要。先にXcodeを4.1へアップグレードしなければ「sudo port -v selfupdate」は成功しない。また、今回のアップデートではデータ形式の変更も実施されるため、従来よりも長い時間がかかる可能性がある。MacPorts 2.0.0インストール後は「sudo port upgrade outdated」にてインストール済みアプリのアップグレードを実施できる。

MacPortsを利用するとUnix系のコマンドなど開発や操作において何かと必要になるものの、バイナリパッケージの提供されていないものをインストールするのに役立つ。Xcodeがインストールされている必要があり、操作も基本的にCUIから実施するなど、どちらかといえば開発者や中上級者向けのパッケージ管理システムといえる。