臨時列車「平泉文化遺産号」の運転開始を記念し、16日にJR仙台駅にて出発式が開催された。同列車はお座敷列車「ふるさと」を使用して運行される。

仙台駅長の渡邉英明氏(写真右)、平泉町長の菅原正義氏(同左)の合図とともに、「平泉文化遺産号」は仙台駅を発車した

「平泉文化遺産号」は、このほど世界文化遺産に登録された平泉(岩手県)への観光に便利な列車として登場。8月21日までの土休日に運転され、仙台~平泉間を1日1往復する。

9時13分の仙台駅発車を前に行われた出発式では、仙台駅長の渡邉英明氏、平泉町長の菅原正義氏らが出席。「東日本大震災の発生から4か月が経過し、まだまだ無常さが残る中、平泉の世界遺産登録は久々の明るい話題。必ず復興の力になると信じています」と渡邉氏は挨拶し、同列車について、「約2,000曲を提供するカラオケ設備もあります。平泉駅までの2時間を存分に満喫してほしい」と述べた。

この日、仙台駅の1日駅長も務めた菅原氏は、「震災以降、平泉への観光客は激減しましたが、世界遺産登録後は再びにぎやかになっています。『平泉文化遺産号』をきっかけに、仙台と平泉が強力なタッグを組み、地域の情報を発信していきたい」と挨拶した。

「平泉文化遺産号」の出発前にはテープカットも行われた

「平泉文化遺産号」が4番線に入線すると、運行開始を記念したテープカットが行われた。そして9時13分、渡邉氏と菅原氏による「出発!」のかけ声で、列車は平泉駅へ向けて走り出した。

なお、平泉の世界文化遺産登録を受け、南東北の「小さな旅ホリデーパス」もリニューアル。フリーエリアが平泉駅まで拡大された。南東北フリーエリア内のおもな駅のみどりの窓口などで発売され、大人2,500円、小児1,250円。