今秋放送されるドラマ『やさしい花』(NHK総合 ※関西地区は9月9日20:00~、そのほかの地域では9月下旬~10月上旬放送予定)の制作発表会見が29日、NHK大阪放送局で行われ、出演者の石野真子、谷村美月、西川忠志、早織が出席した。

左から、早織、谷村美月、石野真子、西川忠志 拡大画像を見る

同ドラマのテーマは"児童虐待"問題。育児ストレスから我が子を虐待した過去を持つ主婦・友子(石野)が、同じマンションに越してきた若い母親・ユカ(谷村)が幼い息子を虐待していることに気づき、自分の夫(西川)やかつて虐待した娘(早織)と再び向き合いながら、ユカに救いの手を差し伸べようと関わっていく姿を描く。

「難しい問題ですね」と神妙な面持ちで語った石野は「台本を読んで、虐待はささいなことがきっかけで陥る可能性が誰にでもあると感じました」とドラマの感想を。「子育てをしている友人から、子どもがごはんを食べないと心配になって『何で食べないの?』とつい手が出てしまうという話を聞いたことがあります。完璧なお母さんになろうとするあまり、ささいなことがエスカレートして虐待に繋がってしまう。そんなお母さんを気にかけてくれる人が周囲にいることが大事だと痛感しています」と心境を話した。

一方、谷村は初の母親役。「息子役の男の子との距離のとり方が本当に難しい…。これまで、私が一番年下の現場が多かったので、先輩方に気を遣っていただいてたんだなと思いました」と初体験の苦労を。そのうえ、息子を虐待する母親とあり、「辛いシーンが多いんです。撮影期間が8日間と短くてよかった(笑)」と難しい役どころに胸の内は複雑なよう。「私自身がユカとしてドキュメンタリーのように追われているような新鮮な感覚がある。そこから逃げないように演じていきたいです」と意気込みを語った。

なお、9月17日には同じく児童虐待問題を考えるトークドキュメンタリー番組『もしも、明日…我が子に虐待を始めたら(仮)』(NHK総合)を放送予定。この番組の中で、谷村扮する若い母親の視点で綴るアナザーストーリーともいえるドラマを放送。母親が追い詰められ、虐待に至るまでの過程を詳細に描く。