いよぎん地域経済研究センターは23日、愛媛県内大学生の就職や結婚への意識について取りまとめた結果を発表した。これによると、就職に不安を感じると回答した人が全体の90.1%を占め、そのうちの85.9%が「内定がもらえるのか」という点に不安を感じていた。

調査は、大学生の就職意識を把握するため、2011年4月に愛媛県内大学生(松山大学経営学部「地域産業論」、愛媛大学法文学部「地域政策論」の受講生213人)を対象に、アンケートを実施した。

これによると、就職に不安を感じると回答した人が全体の90.1%を占め、そのうちの85.9%が「内定がもらえるのか」という点に不安を感じていた。

就職の際に重視することで最も多かったのは「経営が安定している」(87.3%)、次いで「将来性がある」(80.3%)となった。前回6位だった「地元(出身地)で働ける」(54.0%)は順位を下げたが、「依然半数以上が地元での就職を重視している」(いよぎん地域経済研究センター)。

また、各企業が公開している情報以外に就職活動で知りたい情報については、「職場の雰囲気」(66.8%)が最も多く、次いで「先輩社員の生の声」(37.9%)となった。男女別に見ると、女性の「産休・育休等の取得率」(44.4%)への関心は高いことが分かった。

就職後の働き方は、男性の場合、「入社した会社で定年まで働く」(46.4%)、「機会があれば転職も考える」(35.7%)となった。女性の場合は、「入社した会社で定年まで働く」(34.2%)、「一定期間働いて家庭に入る」(31.7%)だった。いよぎん地域経済研究センターでは、「定年まで正社員として働くことを希望する女性と一定期間働いて家庭に入りたい女性との二極化が進んでいるようだ」と分析している。

一方、結婚への意識では、結婚したいとの回答が93.8%となり、そのうち婚期については「なるべく早く」との回答は男性が26.7%、女性が43.2%となった。子どもに対する意識では、結婚したいと回答した人の全員が「子どもが欲しい」と回答し、「2人以上欲しい」と回答した人は、96%を占めた。同センターでは、「学生には非婚化、少子化といった傾向は見られなかった」と結論づけている。