日本HPは、無臭で有害成分を排出せず、優れた耐候性を備えた水性ポリマー素材「HP Latexインク」を採用するスーパーワイドプリンタの新製品として、「HP Scitex LX820」と「HP Scitex LX850」を6月23日より販売すると発表した。価格は、「HP Scitex LX820」が26,775,000円、「HP Scitex LX850」が31,290,000円。

「HP Scitex LX820」

「HP Scitex LX850」

新製品は3.2m幅対応モデルで、新機能として「ダブルサイドプリント(両面プリント)機能」を搭載している。「LX820」は、従来モデル「HP Scitex LX800」から「ロール・トゥ・フロアー機構」、「ロールコレクター機能」、「インクコレクターキット」などの機能を省き、「ダブルサイドプリント機能」を新たに搭載したエントリーモデルで、「LX850」は、「LX800」が備える全ての機能に、「ダブルサイドプリント機能」を備える。また、「LX850」には、メディアを2列並行してプリントできる「デュアルロール機能」、プリント乾燥後に必要な箇所でカットし、次の工程に移行できる「ロール・トゥ・フロアー機構」を搭載している。

「HP Latexインク」は、VOC(揮発性有機化合物)の排出が少なく、作業環境に特別な換気装置を必要としないという。新製品2機種は、耐水性と色域が向上させた新HP Latexインク「HP LX610」を採用し、屋外広告や電飾フィルムなどのサイン・ディスプレイ用、テキスタイルや紙メディアへのプリントに最適としている。HP LX610は、リッチブラックによりブラックの再現性が向上したほか、ファブリック素材にプリントした際の耐水性の向上、塩ビ粘着シートにプリントした際の色域約7%向上を実現したという。

LX820/LX850の主なスペックは、印刷スピードが88平方メートル/時(屋外品質)、45平方メートル/時、プリント最高解像度は1,200×1,200dpi、インクは6色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ)。外形寸法/重量は、LX820がW5,730×D1,660×H1,660mm/1,053kg、LX850がW5,730×D1,660×H1,660mm/1,118kg。