IDC Japanは6月9日、国内携帯電話市場の2011年第1四半期(2011年1月~3月)の出荷台数を発表した。これによると、同期の国内出荷台数は前年同期比1.6%増の866万台となり、国内携帯電話市場は前四半期に引き続き6四半期連続のプラス成長を記録した。

東日本大震災の影響はあったが、都市部を中心としたスマートフォンの需要が前四半期に引き続き好調で、NTTドコモを中心としたAndroid搭載の新モデルが積極的かつ連続的に市場投入されたことで、スマートフォンの出荷台数が大幅に拡大した。同四半期のスマートフォン出荷台数比率は44.9%にまで上昇しており、Android端末は約290万台の出荷台数を記録し、iPhoneの約3倍にまで拡大している。

ベンダー別シェアでは、スマートフォン市場で最大出荷数値を記録しているシャープが今回も首位を獲得。同社のシェアは23.0%となり、20四半期連続してトップの地位を維持している。第2位には、安定したドコモ向け端末出荷を維持し、かつスマートフォン市場においては「REGZA」端末が好調な富士通・東芝がシェア21.5%を獲得しており、首位シャープとの差を大きく縮めている。

同社は同四半期で注目すべきとして、アップルが国内携帯市場で初めて「トップ3入り」を果たしたことを挙げている(シェアは11.4%)。同社は供給する通信事業者をソフトバンク1社に限定、製品別でも「iPhone単独モデルの出荷(16GBモデル、32GBモデルの2機種のみ)」で、こうしたビジネス展開でトップ3入りを果たしたのは、2000年以降初めてのケースだという。

2011年第1四半期 国内携帯電話出荷台数ベンダー別シェア 資料:IDC Japan