三菱電機は6月1日、日本科学未来館のシンボル展示である地球ディスプレイ「Geo-Cosmos(ジオ・コスモス)」向けに、有機EL方式大型映像装置「オーロラビジョンOLED」を納入したことを発表した。

未来館は、2001年7月に開館し、開館10周年にあわせる形で、同館のシンボル展示であるGeo-CosmosをこれまでのLED方式から、有機EL方式に変更し、2011年6月11日より一般公開する計画。

オーロラビジョンOLEDは、パネルを組み合わせて大きさや形をフレキシブルに構成でき、軽量で高解像度を実現することが可能な映像システム。今回は、世界で初めて有機ELパネルを用いて大型球体ディスプレイを実現した。

有機ELを活用した新Geo-Cosmos

新Geo-Cosmosの組み立て風景

新Geo-Cosmosでは96mm角の有機ELパネル1万362枚を、アルミニウム製の球体に敷き詰め、直径約6mの球体ディスプレイにしたもので、床上18mの位置に天井から吊るされる。従来のLED方式と比べて解像度は約10倍となる1千万画素以上となり、気象衛星が撮影した雲の動きなど、さまざまな地球の姿を鮮明に映し出すことが可能となった。

なお、この新Geo-Cosmosの制作では、未来館の企画コンセプトに基づいて、電通の下、ゴーズが画像処理・送出システムなどを担当したほか、GKテックが球体設計・製作、三菱電機が有機ELディスプレイシステムをそれぞれ担当している。