STMicroelectronicsは、バッテリ・モニタ、電源管理、モータ制御などの電流検出を可能にする次世代ハイサイド電流検出IC「TSC1021」を発表した。同製品は、すでに量産出荷を開始しており、TSSOP-8パッケージで提供され、単価は1,000個購入時で約0.68ドルとなっている。

STの次世代ハイサイド電流検出IC「TSC1021」の活用イメージ

同製品は、独自の高耐圧プロセスを採用したことで、既存製品に比べて低いコストを実現しつつ、1チップで電子回路における正確な電流検出回路の設計を簡略化することができる。

コモンモード電圧範囲は2.8V~30Vで、入力電圧の保護範囲は-32V~+60V(バッテリ逆接続およびロード・ダンプ状態)と広いため、自動車用アクチュエータやバッテリ駆動製品といった様々なアプリケーションに使用することが可能。

また、出力電圧ドリフトは最大100ppm/℃(温度範囲全体)、入力オフセット・ドリフトは最大8μV/℃(温度範囲全体)で、消費電流は300μA未満、動作温度範囲-40℃~+125℃を実現し、AEC-Q100車載用規格に準拠している。

さらに、広いコモンモードの電圧範囲に加え、高い温度安定性および内蔵フィルタリング機能による高EMI(電磁干渉)耐性を持っており、これらの特性により、産業機器や自動車の環境下で性能を維持することが可能となっている。