Cypress Semiconductorは、ハンドセット、カメラ、GPSシステムなどのモバイル機器メーカーが静電容量タッチスクリーンの利点を抵抗膜式タッチスクリーンのコストで提供することを実現するタッチスクリーンコントローラ「TrueTouch」向け機能を発表した。

従来ソリューション(左)では2層必要であったが、今回のソリューションを用いることで1層のみでタッチスクリーンを活用することが可能となる

同機能は同社の1本指でのシングルタッチジェスチャ品「CY8CTST241」および"ピンチ"や"ズーム"などの2本指での一定のジェスチャを追加した「CY8CTST242」で利用可能であり、単一層センサパネルにより高性能タッチスクリーンの精度と感度を実現することが可能となるため、タッチスクリーンの中でも高額なコンポーネントのコストの削減が可能となる。2製品ともにすでに提供が開始されている。

従来の静電容量タッチスクリーンは、2層式のセンサを用いて現在のユーザエクスペリエンスに求められる精度とリニアリティが実現されているが、同社では、さらなるユーザエクスペリエンスの実現と低コストな2層式センサを提供することを目指し、ブリッジを使用しない単一層センサと連動する専用アルゴリズムを開発。これにより、2つ目のセンサ層が排除され、モバイル機器メーカーは30%以上のセンサコストを節減することが可能になるという。

また、1つのセンサ層だけでも、同ソリューションでは1.25mmを超す精度と高い信号対雑音比、80Hzの応答時間、および3.6mWの有効電力を実現している。

抵抗膜式タッチスクリーンに対する静電容量タッチスクリーンの利点は、直感的なユーザエクスペリエンス、透過性、低消費電力、信頼性、および耐久性においてより優れている点で、多くの低価格携帯電話などではコスト上の理由から静電容量タッチスクリーンは搭載されていないが、同TrueTouch単一層センサの活用により、特に中国やインドなどの新興国市場において、新しい"フィーチャフォン"や低コストスマートフォンでの静電容量タッチスクリーンの採用が促進されると同社では説明している。